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肚をくくる

 引き続き先日の環境グループでの話し合いにて
 話し合いの最後、どういう流れでその話が出たか忘れましたが、環境改善を本気でやるかどうかの話になって、メンバーのKさんが「素人と玄人の違いは肚をくくるかくくらないかの違いだ」と発言しました。
 Kさんは以前、「全ての存在に必要なお役目がある」と話されて私の涙腺を刺激した方です。またも私に刺さる言葉を投げかけました(私に対してだけ言った発言ではないけど)。


 環境改善を本気でやるならプロ(玄人)にならないといけない。そしてプロと素人の違いは肚をくくっているかどうか。肚をくくれていれば、技術的に未熟でもどんどん吸収していく。諦めずに前に進んでいける。肚をくくれるかどうか。


 その話はまたもや私に刺さりました。そして自分が素人であることが自覚されました。その言葉を聞いて私は肚がくくれていない、ということを痛感したからです。

 

 もともとこの環境改善グループに属したきっかけは他のコアメンバーに呼ばれたからでした。環境改善の講座をするのに人手が足りないから手伝って欲しい、と言われていつのまにかスタッフ側になり、講座が終ってからも次のイベントにスタッフ側として関わりました。そうしたらその次のイベントも、その次のイベントも、と関わることになり、いつの間にかコアメンバーの一員になっていました。しかし、やはり「おまけメンバー」的な気持ちがあり、自分から主体的に関わっているとは言い難い態度、心境でした。
 だから「肚をくくれるかどうか」という言葉を聞いた時、私は肚がくくれていないな、と痛感したのです。


 しかし私が肚がくくれていないのは、環境改善活動に対してだけではない気がしました。

 最近手伝いに入った草刈り作業で、親方から作業の不手際を叱られることがよくありました。叱られている時、私は心の中で言い訳をしていました。「知らなかったから仕方がない、教わったことの無いことだから仕方がない」等々。
 一昨日の草刈り作業中にも親方から叱られることがあり、とっさに心の中で言い訳をしてしまいましたが、その時ふとKさんの「肚をくくるかどうか」という言葉が浮かびました。そして「あ、なるほど。これが『肚がくくれていない』という状態か」と納得しました。
 「これ」というのは、自分が至らなかったことに対して言い訳するばかりで、自分の失敗を自分の責任だと捉えていない態度のことです。そうやって、起きている出来事を「我が事」と捉えず「他人事」にしている態度こそが「肚がくくれていない」という状態だと気づいたのです。
 そう気づくと、心の中の言い訳が止みました。「親方から指摘を受けているのは、私が改善できる箇所だ。それを生かして技術向上を目指せるきっかけをもらっているのではないか。これを活かそう」そう思って、親方の言葉を真剣に聞くようになれました。

 不思議なもので、前日は叱られたら心の中で言い訳をして、気分はとことんまで落ちていましたが、その日は叱られても気分は落ち込まず、親方の話をより吸収しようと積極的に聞けるようになりました。私の外的な環境は全く変わっていないのに、私の内的な環境(感情や気分)はまるで変わりました。
 「肚をくくる」の内実が少しわかりました。


 またKさんと一緒に仕事をしたときのことを思い出しました。Kさんと私ともう一人の3人で枯れ松の伐採をしたことがありましたが、そのとき、私はお世辞にもあまり動きがよくありませんでした。しかし、Kさんは私に文句を言うことはありませんでした。
 今思い返すと、あの時のKさんは「肚をくくる」ことができていたのだと思います。どういうことかというと、Kさんが枯れ松の伐採のために人手として私を呼んだので、私の働きについては全てKさんが自身の責任として請け負ったのだと思います。私が思ったような働きをしていなかったとしても、それはKさんが私を呼んだのは御自身なので、その結果として私の動きが悪かったとしてもそれ自体が御自身の責任だと受け止めているのだ、と思いました。
 肚をくくるとは、起きてくる出来事の責任を取るという態度でもあると思いました。
 そしてこの態度こそ、私が身に付けなければならない態度であるとも思いました。肚をくくる、言い換えるなら、私の人生に責任を負う、という態度。
 これは以前、私が記事に書いた内容と似ています。

 あの時、偉そうに「起きることを我が事と捉えられるなら自由でいられる」と書いていましたが、どうやらその実践は出来ていなかったようです。

 では具体的にどうやって「肚をくくる」ことができるのか。「肚をくくろう」と思ってくくれるようなものではないでしょう。できるなら私は今既にできています。しかしそうなってはいません。
 肚をくくるための前提条件が整っていないように思えます。まずはそれを整える必要がありそうです。その方法は現時点では見つかっていません。

 
 それにしてもKさんの「肚をくくかどうかだ」という言葉は私の肚にどんと響きました。たいへんな課題をいただきました。咀嚼がたいへんですが、よくよく吟味しなくてはいけません。
 納得いく言語化はできていませんが、現時点での新鮮な気持ちを言語化したくて記事にしました。


 本日は以上です。スキやコメントいただけると嬉しいです。
 最後まで読んでくださりありがとうございました!