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#01.物語を共に創る伴走者

皆さま初めまして、ナラティブサポートの上村と申します。
2022年11月より当屋号にて企業様のビジョン実現の伴走支援と企業研修を行っております。またプロコーチとして経営者様向け、従業員様向け、個人向けにコーチングも提供させていただいております。
こちらのnoteでは主にそういった「ビジョン・経営理念」「コーチング」「組織開発」といったテーマや後々触れていきますが屋号にもなっている「ナラティブ」といったテーマ、また時には日々の出来事を探求する雑記のような投稿もさせていただきます。

皆さまの日常や仕事に何か「きっかけ」や「活力」「ヒント」を提供できればと思いますので、気軽にご覧ください。


ナラティブについて

さて第1回目は屋号でもある「ナラティブ」について少しご説明したいと思います。

「ナラティブ」という言葉、近年「ナラティブカンパニー」「ナラティブアプローチ」と言う言葉を目にする事も多くなってきてはいますが、まだまだ聞きなれていない方も多いのではないでしょうか。

実は私の生まれと育ちが奈良なのですが、それとかけているんですか?という質問をよく受けます。「奈良+tive」で「奈良的な」の意味ではないですが、ダブルミーニング的な要素も後付けで入れ込んでいます(笑)

英語でスペルは「narrative」で「物語」や「語り」と訳されます。

もともとナラティブは、文芸理論の用語のひとつで、主に物語や語りの技術や構造について研究する学問分野として1960年代から使われてきました。その後、ナラティブの考え方は、医療・介護、教育、ビジネス全般に取り入れられるなど幅広い領域に広がりを見せています。

現在では企業経営、組織開発、広報PR等において、「ナラティブ」に着目したアプローチが注目されています。具体的な部分については今後記事にしてご紹介したいと思います。

ナラティブとストーリーの違い

ナラティブを語る上で必ず必要なのが「ストーリー」と「ナラティブ」との違いです。

辞書でひいてみますと以下のような訳が出てきます。

narrative:物語、朗読による物語文学、叙述すること、話術、語り口

story:物語、話、小説・演劇・映画などの筋、筋書き

ストーリーが物語の「内容そのもの」を指すのに対して、ナラティブは物語の「語られ方」を指します。ストーリーは内容や筋書きに着目するのに対して、ナラティブでは、誰がどのように語るのかが重視されます。

また、ストーリーは語り手によって変化しない「ゆるぎない事象・事実」として伝えられますが、ナラティブは同じ事象でもどう語るかは語り手によって異なり、解釈も語り手によって変わってきます。

もう1つのナラティブの特徴は「完結していない」「未来志向」という点です。ストーリーは起承転結があり、最後にはエンディングを迎えますが、ナラティブは完結せず未来に向けて常に変化していきます。

いかがでしょうか?頭がまだ混乱しているでしょうか。

ナラティブの具体例

ここで具体的な例を取って説明しましょう。

少し古いですが私が2年前に鑑賞して感動した映画「SLUM DUNK」で考えてみましょう。

この作品は湘北高校が全国大会1回戦で絶対的優勝候補の山王工業高校との勝負を描いた作品で、試合を通じて一人一人のキャラクターの想いや背景、それぞれの個性を描写している作品です。最後には試合結果、その後のそれぞれのキャラクターの進路等が描かれています。これがストーリーです。

この作品を見て、各々のキャラクターの誰かに自分を投影して、「自分もこのような挫折を経験したな」「彼らほど自分は何かに本気になっているだろうか」「明日から仕事頑張ろう」「チームって素晴らしいな」「誰かとこの映画を共有して語りたい」とたくさんの解釈や思いが出てくるかと思います。それは1人1人必ず違います。これは時間が経てば、また思いも変わってくるもので、完結しない物語です。これがナラティブの考えです。

屋号に込めた想い

さて、ここで話は戻してなぜ私が屋号に「ナラティブ」を使ったのか。

それは「組織」には、そして組織を構成する「人」には必ず「ナラティブ」が存在していてその「ナラティブ」はもしかしたら辛い物語であったり、ネガティブな物語であったりするかもしれません。しかし自身の物語にはきっとご自身の強みや活かされるべき個性があり、そのような「物語=ナラティブ」をより良い方向にサポートし、組織力を高める、個人の幸せを高めるサポートをする「物語を共に創る伴走者である」というそんな想いからこの屋号にさせていただきました。

ナラティブは先述のとおり色々な業界で活用されています。ですので業界ごとや、有識者によって少しずつ違った捉え方をされていますが、こちらが私なりの屋号にこめた解釈であり、この考えをもとに社会、お客様に価値を提供していこうと考えています。世間で一般的に理解されているナラティブアプローチとは違う部分もあります。改めて今後、複数回に渡って「ナラティブ」について触れていきたいと思います。

第1回目の記事はこのあたりで終わりたいと思います。最後までお読みいただきありがとうございました。

お知らせなど

HP:https://www.narrativesupport.jp/


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