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前衛小説から画像生成AIが作った画像集(6)

画像生成AIを使った『無題』(原文)からの自動画像生成―第一場に基づく生成結果(その1)―

共通のまえがき

以下の実験的流動小説(暗号化小説)の元になった文章(暗号化前の原文。未公開)から、Microsoft Bingが提供する Image Creator使用して、自動的に画像生成を行った試みを紹介する。

https://note.com/narrative_arch/n/n31723630c689

具体的には、上記の文章を、400文字程度に36分割し、それぞれの文章をプロンプトとして上記システムに付与し、画像を生成させた。
400字のプロンプトごとに、おおむね四種類(四セット)の画像が生成される。
ここで示すのは、一番目の画像をつなげた例である。

なお、全36セット中、2番目は、プロンプトが以下のコンテンツポリシーにそぐわなかったため、画像生成が実行されなかった。
Bingの Image Creator from Designer の使用条件(最終更新日: 2023 年 11 月 14 日)のURLを示す―

https://www.bing.com/new/termsofuseimagecreator#content-policy

16,23,28番目は、「画像の作成中に問題が発生しました」と表示され、画像生成が実行されなかった。(原因は不明である。)

二、三の考察

暗号化されたものよりも、劇場風の所で話が展開されているらしいことがお良く分かる画像群となっている。多少雰囲気も違っている。
元々の物語に、読者が理解可能なストーリーらしきものがないためもあるのか、この画像の流れからストーリーを辿ることは出来ないと思われるが、例えば、想像力を働かせてこの流れからストーリーを捻り出し、そのストーリーを、元々の、ストーリーがない話の枠組みにするようなことも、出来るかも知れない。

現状の画像生成AIは基本的に、与えられた入力から、その場その場で画像に変換しているだけで、画像どうしの連続性(ストーリー等)を考慮してはいない。
登場人物や事物の、時間的経過を貫通する同一性の認識は、物語的認識の最も基本的なものであるが、そのような能力を持っていないため、現状では、使用者の方でプロンプトを工夫する等のことが必要になるのだろう。
ここに示した画像生成結果は、元々の文章において、故意にストーリー性を排除しているので、人物や事物の同一性については全く無考慮となっている。
また、元々の文章において、出来るだけ既存の「手垢のついた」名詞(例えばこの物語において重要な意味を持つキーワードである「歌舞伎」等)も、故意に使用していないので、それも画像生成AIにとっての重要な手掛かり語を減らす結果になっている。
つまり、元々の文章は、出来るだけ「説明」を排しようとして書かれているが、画像生成AIのためには、その説明を豊かに、工夫しなけれればならない。
このような出来るだけ理解出来ないような文章を書くことを目標としているような場合、それは、あまりに面白い作業ではない。

画像生成AIによって生成された画像の流れ







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