「いい文章」より「尖った文章」を【vol.29】
ライターをやっている限り、誰もが文章が上手になりたい、面白い文章が書けるようになりたいと願うものでしょう。
世の中にはそんなライター向けの文章術の本も多数出版されています。私自身も文章の書き方についてコラムを書いたり、セミナーを開催したりしています。
しかし、はっきり言ってしまうと、文章力を上げることは簡単ではありません。
私はこれまで何百人のライターと仕事をしてきましたが、何年もかけて書き続けているうちに上達するということはあまりありません。
たとえば60点の出来の原稿をメディアに掲載するレベルの最低点とします。
その場合、60点の原稿を80点や90点のレベルの原稿にすることは可能ですし、それが編集者の大きな仕事のひとつと言ってよいでしょう。
しかし、30点の出来の原稿を60点にするのは非常に難しいのです。レベルが低いからといっていくら原稿料を下げても、30点→60点に引き上げるための時間と労力のコストを考えると元がとれません。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?