
曲がり角の先は・・・
貴重な経験をした。次は同じ失敗をしないために、書いておくこととする。
秋晴れ。
いつもの森をウォーキングしていた。
コース半ばの曲がり角。
曲がったところに70代後半と思われるご夫婦。
男性のほうが道の脇に倒れている。
妻が夫の左手を取って「大丈夫?大丈夫?」と声をかけていた。
男性に話しかけると「苦しい」と返ってきた。
私「救急車呼びましょう」
妻「お願いします」
「あれ?何番だっけ?」
焦っているからすぐに思い出せない。
119に電話。
場所を告げ救急車を要請。
(消防は通報者の携帯のGPSがオンになっていれば場所がわかる)
倒れた場所は、一周約3キロの林道の真ん中あたり。
森林管理用のトラックが1台通れる道幅で、通常は歩行者専用の遊歩道。
2ヶ所の入口があり車止めがしてある。
遊歩道の入口を仮にAとBとする。
私「Aから入った方が近い」と判断し、
消防隊に「Aから入ってください。車は入れます。」と告げ、
救急車の誘導のために、Aまで走った。
ところが、走りながら途中ではたと
「Aからの道は、途中で道が細く車が通れない」と気づき、
また119。その旨伝える。
一旦傷病者の元に戻ると
傷病者「苦しさも薄らいできた。歩いて救急車まで行く」
私「ここで待ちましょう」と提案。
脳で何か起きていたら動かない方がいいと思った。
(ここまで通報から15分)
救急車の音は聞こえるものの、近づいてくる気配がない。
「まだか、まだか、まだか」焦る。
私の携帯に、現場の消防隊員から
「道が狭くて通常の救急車では入れない。別の車両でB入口に向かう」と連絡が入る。
私:「B入口に誘導に出ます」
Bに走る。
約1.5kmの山道を小走りでBに到着。
消防隊員に「こっちで〜〜〜す」と駆け寄る。
消防隊員から「A入口から消防隊が徒歩で入り、傷病者と合流した」との情報を聞く。一安心。
ここまで通報から30分。
ふりかえり
・毎日、歩いている場所なのに、A・B両方の入口から、車が入れると錯覚していた。実際はBからしか入れない。Uターンの場所も限られる。思い込みは恐ろしい。
傷病者はたまたま回復したが、心肺停止など一刻を争う状態だったら、私の情報提供のせいで危い状況にさせてしまったかもしれない。超反省。日頃からよく観察しよう。
・どうすればよかったか?
→救急車:Bから入ってもらい車がUターンできる場所まで、誘導に行く。
Uターンできる場所で救急車は待機。消防隊員に担架を持って傷病者のところまで来てもらう。(車止めが開くのが前提)
・傷病者から離れるとき、傷病者に自分の携帯番号を伝える。(途中で気づき実施)→相手に携帯番号を尋ねたが焦っていて自分の携帯番号が出てこなかった。相手の携帯をかり、そこ携帯で私に電話をかけた。
・時間がわからなくなるので、こまめに時計を見る。
・自分も走るので、水筒は持つ。
・通りすがりの人の協力を仰げばよかった。
・林道の鍵は外れるのか、管理者に尋ねる。今日のことを報告する。
・奥さんが傷病者の様子を私に伝えた際、その言葉を正確に理解することができず、自分の解釈を入れてしまった。
(事実:突然ふらついて足がもつれ倒れた。私の解釈:めまいがした。実際にめまいはしていない。)
・体力はつけておいて損はない。
・マスクは常に持っておく(野外のため持ち歩いていない)
・「もしここで動けなくなったら」とシミュレーションしておく。
できたこと
傷病者が汗をかいていたので帽子を取ることを提案
深呼吸を提案
水を飲むことを提案
励ます
背中をさする
通報する
救急車の誘導
おじいちゃん、ご挨拶できませんでしたが、元気ですように。
人生は本当に何が起きるかわからない。
走っている途中で落とした雀の手ぬぐい。
明日探しに行こう。
Jアラートで目が覚めた2022/11/03の記録