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しょこ友Aちゃんの話

ワイが中川翔子を推していた頃の話をしよう。
彼女がまだ駆け出しの頃、野外で閲覧無料のイベントがあった。
そこでCDを買うとその場で握手券が貰えて、並べばしょこたんと握手できるという神イベントだ。

ワイは当時の彼氏を引き連れてライブに行き、握手券をGETして列に並んだ。
当時の彼氏は「並ぶのはだるいからあそこで座ってるわ」と言って一緒に並んでくれなかった。

仕方なく1人で列に並んでいると、途中から
「3列になってくださーい!」とスタッフに言われた。
(アイドルイベントやライブの待ち列ではありがちな状況ですね)

そこで3列で一緒になったのは、モデルみたいに可愛い彼女とその彼氏(もれなくイケメン)観察するに彼氏の方が連れ添いっぽかった(テンションの上がり具合で把握)

ワイも彼女も、大好きな推しと握手ができる喜び=全く同じようなテンションだった。

どっちから話しかけたかは覚えていないが、

「めっちゃ緊張しますね」「握手の時、何話します!?」
的な話題から会話が盛り上がった。

ワイは続けた。
「多分握手時間は5秒くらいしかないから、絶大なインパクトを残さないとダメだよね〜」

「そうだよね〜〜〜え〜〜〜何話そぉ〜〜」と彼女

「私はもう話す内容決めてるんだ」とワイ

「えっ聞きたい聞きたい!!」ワクテカしだす彼女(カワイイ)

「『私もエヴァならアスカ推しです』って言おうかと」照れるワイ///

「えっあたしもアスカ好き!一緒〜〜〜〜〜!!」←ソコ!?

「えっソコなの!?」とナイスツッコミの彼氏

「そこ!もう少し静かに並んでいただけますか〜〜?」

あまりに会話がうるさすぎたのか、スタッフのお兄さんに注意された。

列に並ぶカップルのうるさい彼女とうるさい女(単体)が初対面同士とは誰も思わなかっただろう。そのあとは小声で喋った(話は尽きない)

そしてついに出番がやって来た。

生しょこたんは普通の人間のサイズがMだとすると、一回り小さいSサイズで、顔も手も身体もワイより1サイズ小さい。マジな話テレビとかで見るより、想像より、1サイズ小さかった。

「俺の手はいつからジャイアント馬場級の大きさになった?」と錯覚してしまいそうになるくらい、細くて小さくて滑らかな手だった。

この世のものとは思えない小顔と可愛さだったのを覚えている。

予定通り
ゆび「私もエヴァならアスカ推しです」(震)
翔子「え〜〜〜一緒だね!!」

という流れで大成功(!?)
当時のワイは「これで爪痕は残せた!」と思った。

握手後に起こった更なる奇跡

仲良くなったカップルが終わるタイミングで合流し、

「どうだったどうだった!?」
「え〜〜〜〜もうギザカワユスだった!!」
「ギザヤバスな!!」

彼女としょこたん語で盛り上がっていたら、

「すみませ〜ん、●●(テレビ局)の者です」

と声をかけられた。

「しょこたんの握手終わったあとの感想なんかをインタビューで答えてもらえませんか〜?朝の情報番組で使いたいんで」

しかもすごいことにワイと彼女が指名されたのだw
(この時点で絶対女2人で来てると思われている)

「OKです〜!」ワイも女の子もノリノリでインタビューに答えた。
(彼氏は爆笑)

ワイの彼氏も駆けつけ、「えっこれ、どういう状況っすか?」
と相手の彼氏に聞いている。

映像はノーカットで使われ、その日に出会ったばかりのワイと彼女は一緒にテレビデビューを果たした。(彼氏の存在……)

もしその番組をしょこたんがたまたまチェックしていたとしたら……それこそ爪痕は十分残せたであろう。

奇跡はまだまだ終わらない

ここまで仲良くなったのは何かの縁よねと、満場一致で連絡先を交換することになった。

そこで初めて彼女の名前と年齢を聞いたのだが、

そこで奇跡が起こる。

下の名前も漢字違いで一緒。年齢も一緒だったのだ。

えええええええええええええええええええええええええええええええ

2人で叫んで、お互いに鳥肌が止まらなかった。
多分この瞬間のこの地点が、うるささのデシベルの最高値を記録したと思う。

その日からAちゃんとワイは「しょこ友」になり、しょこたんのライブには必ず一緒に参戦する「同志」となった。

武道館ライブ、マジカルツアーなど合わせコスプレで参戦。
(ワイがシェリルでAちゃんがランカみたいな)

しょこたんのライブは「コスプレが正装」と言われており、コスプレで行っても全く浮かないのだ。ライブ前後はコスイベ会場と化し、色々な子と写真を撮った。
次の日はコスイベに一緒に参戦したら、顔が可愛い人しか上がれないプロカメラマンがいる特設(?)会場で無料で撮ってもらったり。

好きなアニメや好きなキャラが偶然一緒だったり、カラオケでもフリータイムでアニソンしか歌わない!みたいなアニソン耐久カラオケをしたり、一時期はリアルの友達以上に濃い関係だったと思う。


思い出すと心が痛むこと

ワイはAちゃんに一度だけ申し訳ないことをした。
一緒に行くはずだったしょこたんのライブをドタキャンしてしまったことがある。

自分の出演するライブとダブルブッキングになってしまったのだ。
まだ通常の遠征ライブだったら、なんとかなったかもしれないのだが、当時の本業の方の仕事で、大学学祭メインステージでの、急遽出演オファーだったので、どうしても穴を開けることができなかったワイ。

Aちゃんには事情を話して謝ったとき、Aちゃんは嫌な顔ひとつせず、逆にワイの活動を応援してくれた。

それ以来も自分のアイドル活動が本格化し始め、しょこたんのライブを迂闊に入れられなくなり、ドタキャンがあった時からAちゃんと一緒にしょこたんのライブに行くことはなくなってしまった。

それでもアイドル活動をずっと応援してくれたAちゃん

しょこ友Aちゃんは、「早くモデルか芸能人になった方がいいんだけど誰か質問ある?」ってくらい顔が可愛くて、性格もめっちゃ良くて、すっごいヲタクだった。

ワイの地下アイドル活動もたいそう応援してくれていて、超マニアックな場所でのライブや地元でのワンマンライブにも必ず手土産を持って来てくれたりしていた。

アイドルライブの客席はヲタのおじさんが圧倒的に多い中、最前列でありえないくらい可愛い顔の女子が目を輝かせながらステージをガン見している姿は、たいそう目立っていたと思う。

ワイもステージからAちゃんを見つけると目をキラキラさせながら歌を聴いている彼女が可愛すぎて、そしてこんなにも可愛い女の子が、わざわざ交通費をかけてワイの歌を聞きに来てくれていることが尊くて、毎回泣きそうになるのだ。

だからあんまりAちゃんの方を見て歌えなかった。ライブの後は、「もっとAちゃんの方を見たら良かったな」といつも後悔する。

Aちゃんはライブ後に毎回「今日もゆびタン可愛かったおおおおおおお!!本当に来て良かった。幸せな時間をありがとう♡」というなんとも尊いメールをくれた。

ちなみにAちゃんは当時、AKB48のゆきりんを推していた。(ワイはまゆゆ推し)

AKB48が缶コーヒー「WANDA」のキャンペンガールをしていた時のこと。
缶に貼ってある二次元コードから応募すると、神7の誰かの声で喋ってくれる猫のぬいぐるみが当たるキャンペーンがあった。

AちゃんはWANDAを箱買いして「ゆきりん」のぬいぐるみを引き当てたという情報は知っていたのだが、ワイの誕生日に猫のぬいぐるみ(まゆゆver.)が届いたときは本気で泣いた。

手作りの木彫りの時計をくれたこともある。とにかく尋常じゃないくらい愛されていたと思う。ワイはあの頃、毎日が必死で、Aちゃんに負けないくらいの愛を返せていたかはわからない。

Aちゃんは今2児の母だ。世界で一番顔が可愛い母親を推薦するとしたら、どんなに可愛いインフルエンサーよりも、芸能人よりも、ワイはAちゃんを推薦する。

今日もAちゃんが日本のどこかで可愛く生きていたらワイも嬉しいのだ。

推しからの縁で、ワイのことも全力で推してくれたAちゃんを、ワイも密かに推していこうと思う。

嘘みたいな本当の話でした。

#中川翔子 #推し #AKB48 #柏木由紀 #渡辺麻友 #アイドル


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