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ワークライフバランスの終息

ライフワークバランスって言葉、とんと聞かなくなりました。それは、ライフもワークもそのあり方が変わっているからかもしれません。
『好きなことで、生きていく』『働き方改革』・・・
数年前までなかった価値観がみるみる存在感を増しています。
少し前まで良く聞いていたライフワークバランスがどう変化したのか。今回は、ライフワークバランスの終息というテーマでお話します。


ワークライフバランスとは

1980年代、アメリカから生まれた概念であるワークライフバランス。直訳すると、「仕事と生活の調和」です。
仕事ばかりに日々追われ、充実した生活を送れない。
仕事に縛られ、子育てや介護に支障をきたす。
などの問題を解決すべく、日本でも1990年代以降政府発信で取り入れられてきた考え方です。これまで、長時間労働の是正や、時短勤務・在宅勤務の推進、有給休暇消化の義務化など具体的な施策も打たれていきました。

しかし、これらは仕事のしすぎ防止対策です。生活と仕事の調和は仕事の時間を短くしたからといって実現できるかは分かりません。休みを取らせれたものの、休日の過ごし方が分からない大人も少なくありませんでした。


ワークとライフの概念変化

ワークライフバランス(生活と仕事の調和)は人生を、仕事とそれ以外で区別した考え方です。この区別する考え方が変化してきています。仕事とは何か、仕事と仕事じゃないものの境界線は何かが、ここ数年で曖昧になっているためです。

企業に就職し、サラリーマンとして生計を立てるのが一般的だった1990年代。仕事は会社に勤務することで、生活は家庭で過ごすことでした。今はどうでしょうか。在宅勤務や有給休暇は、お給料をもらっていながら家庭で過ごしています。定義が曖昧になっています。

1990年代とは働き方が変化し、ワークとライフについても概念が変化しているのが現状です。


ワークライフバランスの終息

歴史を見ると、1990年以前は個人商店の運営で1日18時間働く人もいれば、モノづくりの職人のように起きている時間は全て制作活動という働き方も珍しくありませんでした。”サラリーマン”が一般化する前は、長時間労働なんてザラです。それでも「もっと休もう」とか「生活を充実させよう」などならなかったのは、ワークとライフの垣根がなかったからだと思います。

今回は、ワークライフバランスの終息というテーマでお話しました。ワーク(仕事)とライフ(生活)を区別して過ごす時代は終わってきています。『好きなことで、生きていく』時代では、仕事も生活の一部になる様式になりそうです。


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