背景、現代人。

必死に抵抗しても、
それに打ち勝つ事は不可能だった。


戦えど戦えど、
それは己の無力感を突き付けてくる。

それはやがて一生消えない傷を刻む。
進もうとすればする程
じくじく痛む傷が僕の歩みを阻む。


振り返ることでさえ怖い僕は、
ただ地面に目を落とす。


やがて諦めたように進むことを辞め、
仰向けに寝転がり目を閉じる。

無理に戦う必要なんて無い。


気がつくと、それは消え去っていた。

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