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ポッドキャスト更新 テレビドラマクロニクル補足講義、第一回『コタキ兄弟と四苦八苦』(脚本:野木亜紀子)


#5 テレビドラマクロニクル補足講義 第一回「コタキ兄弟と四苦八苦」その1


このポッドキャストでは、本書の構成上、抜け落ちてしまったことや追加説明したいことをポッドキャストとNoteのテキストで補足しています。

第一回は野木亜紀子脚本の『コタキ兄弟と四苦八苦』


・団塊ジュニア、ロスジェネ(ロストジェネレーション)世代と言われる70年代生まれの作家たちのバックボーンが強く現れているドラマ。
・山下敦弘や宮藤官九郎が作家として頭角を表した00年代の状況。
・バブル崩壊以後、不況だがまだギリギリ余裕があった00年代。ニート、パラサイトシングル、マイルドヤンキー、無職の引きこもりが成立した時代。    社会から放置され、就職も結婚もせき止められたけど、一方でネット黎明期ということもあり、モラトリアムを堪能できたのがロスジェネ世代。
その裏返しとしての自己責任の内面化。
・76年生まれの山下敦弘、70年生まれの宮藤官九郎とほぼ同世代でありながらデビューが10年遅い女性脚本家の野木亜紀子(74年生まれ)との現状認識のズレが『コタキ兄弟』に現れている。
・00年代に遊んでいられた男たちと、そんな余裕すらなかった女たちという対比が、結果的に宮藤、山下が描いてきた作品に対する野木亜紀子による少し突き放した目線による批評となっている。この脚本を山下がどう演出したかということも含めて緊張感のある作品だ。

#6 テレビドラマクロニクル補足講義 第一回「コタキ兄弟と四苦八苦」その2

・狭い世界が心地良い喫茶店ドラマ
・正論だけでは生きていけない世界
・あえて正論の側に立とうとした『逃げ恥』『アンナチュラル』『MIU404』と正論から疎外されている人々を描いた『獣になれない私たち』『コタキ兄弟』の対比。

#7 テレビドラマクロニクル補足講義 第一回「コタキ兄弟と四苦八苦」その3

・2020年1〜3月に放送されていた意義
・ぼっちドラマの系譜
・自己完結した楽しい世界を持つことの大切さ
・シェルターの意味が反転していく。

・次回予告『カルテット』


『コタキ兄弟と四苦八苦』配信先

amazonプライムビデオ(テレビ東京オンデマンド)Paravi


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