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育休パパのたった一つの仕事とは〇〇に気づくこと

「見えない9割の育児(考える育児)」に気付こうとする。これが、たった一つにして唯一の育休パパの仕事だと、僕は思います。

本当に「育児」の全体が見えている?

パパに日常的にしてほしい子どもの世話ランキング第二位は「子どもをお風呂に入れる」です。(ちなみに一位は、子どもの遊び相手)

引用 ママ315名が回答 WEBサイト「こそだて」調べ 2016年)

この「お風呂に入れる」というお世話ですが、子どもと一緒にお風呂に入って体を洗ってやって、体をふいてやり「ふー、俺は育児やってるぜ」と思っているパパはいないでしょうか。(そうです、昔の僕です。)

もちろん、これだけでもママは助かると思うのですが、ここで止まってしまうのは少しもったいない気がするのです。では、ママはこのとき、どんなことを考えているのでしょうか。

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▼そのときママは、準備をしている
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パパが子どもとお風呂に入ると、ママはお風呂から出てきた子どもを引き取る準備をしています。

生まれたばかりの赤ちゃんだと、床にバスタオルをひき、ロンパース(肌着)を赤ちゃんの服に重ねてセットし(一つずつ着させるのはけっこう大変)

オムツを準備し、おへそや耳そうじの準備をし、髪をとかすクシを用意しつつ、お風呂上がりでのどが渇いている赤ちゃんのミルクを用意する。

そんなことをしつつ、自分が交代でお風呂に入る準備をする。(お風呂から上がって着替えて自分の髪を乾かして、ついでに顔のケアをするなど、このあとやることはたくさん待っている) 

そんなことを考えながら、準備をしていると子どもがすぐにお風呂から出てくるので引き取る。こんな感じで、パパが子どもをお風呂に入れている間、心を休めることなく次の育児への準備をしているのです。

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▼パパが、「考える育児」の存在に気づくのは無理?
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基本的には、パパは、ママがしている考える育児(見えない育児、脳内の育児ともいう)に自然と気づくことはありません。

会社で社長をしたことがない人に「社長になったつもりで考えろ」と言っても、「いやいや、無理っすよ」という話ですよね。(やったことがないので、想像ができない)

ただ、「どんなことに気を配って社員に声をかけているんだろう」「出社すると最初に何をしているんだろう」と、注意深く見ていると、だんだん社長のしていることが「見えてくる」気がしませんか。

家庭でも同じように、ただ育児に参加していると見えにくいことでも、

「ママはどんな準備をしているんだろう」「どんなことに気を配っているのだろう」と注意深く観察することで、あるとき突然「そんなことをしてくれていたのか!」と気づくことがあります。

(僕は、育休を取って半年たったころから、少しずつ見えてきました。遅すぎるかもしれませんが)

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▼パパが最速で「考える育児」の存在に気づく方法
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ママは自然と「考える育児」ができるようになったわけではありません。(妻も子育ては初めてだったので)

ただ、子育ての最前線で、「自分がしなければ、誰もする人がいない」「子どもにとって、頼れるのは自分だけ」という状況の中、必要に迫られて身につけていった力だと思います。

そんなギリギリの状態でできるようになったことを、ナンバー2のお手伝い感覚で育児に「参加」しているパパが身につけるのは簡単なことではありません。(昔の僕に言ってやりたいです)

そんな中、僕の「考える育児」の能力が飛躍的に向上した出来事があります。それは妻の入院中、ワンオペを経験したことです。

一人で2人の息子を一週間みる。子どもたちが頼れる大人は自分だけ。このときは、さすがに自分がしっかりしないといけない、と腹をくくりました。

今までは、子育てのサポート要員でしたが、このときばかりは自分がメインで、「全て自分でやらないといけない」となった瞬間、本気で「どんな準備が必要だろうか」と思考が加速し始めました。

このように、最速で「考える育児」の存在に気づくには「当事者になる」というシンプルな答えに、僕は行きつきました。

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▼当事者にならないと、分からないけど・・・。
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以前、妻が美容院に行っている間、一人で3人の息子(0歳、3歳、4歳)を公園に連れて行ったことがありました。

この時に初めて「いままで妻がしてくれていた準備や考える育児の存在」に気づくことができました。

公園に行くには、濡れたときに備えて着替えを準備し(雨上がりだったので)、赤ちゃん用にオムツやらおしりふきやら着替えやら、ぐずったときのお菓子やら飲み物やらを準備する。

出発までには長男と次男をトイレに連れて行ったり、荷物を全部車に詰め込んだり、チャイルドシートに3人を載せたり・・・こんな感じで、出発するまでにすでにへとへと。

公園についたらついたで「落ちているものを口に入れないかな」「駐車場の方に走っていかないかな」「遊具から落ちないかな」とか考えていると、心が休まることはありませんでした。

こんな感じで、たった数時間ですが、子育ての当事者というか子育てのメインになったことで、今まで妻のしてくれていたことの多さに気が付くことができました。

もちろん、パパがワンオペをして、半年なり一年なり子育てのメインになれば(子育ての当事者になれば)パートナーのしていることの偉大さに気が付くと思います。 

ただ、それができなくても、たった数時間、一人で子どもをみるだけでも、妻への見方が大きく変わります。

大切なのは「考える育児」の存在を「見よう」とすること。見ようとすることで、見えてくる子育てもある。

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▼「見えない9割の育児(考える育児)」に気付こうとする。
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これが、たった一つにして、唯一の育休パパの仕事だと思います。僕に見えている育児は、いったい全体のどれくらいなのでしょうか。いつか、妻と答え合わせをしてみたいと思います。


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