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ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクション&箱崎町箱四町会神輿庫(東京都中央区・水天宮駅)

・ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクション(東京都中央区・水天宮駅)
ミュゼ浜口陽三ヤマサコレクションでは、浜口陽三の妻でもあり自身も銅版画家として活動していた南桂子の企画展を開催。カラーメゾチントの代表的な作家とし技法を追い求めた浜口陽三に対して、鳥・少女・一本の木といったモチーフをずっと描き続けた独特な世界観で観るものにインパクトを与える南桂子。夫婦でここまで作風が異なるのも面白い。

1階では常設展のメインだった浜口陽三の作品スペースは取り払われガラッと入れ替えて南桂子の作品を展示している。メルヒェンの世界の中に落とされた一滴の墨汁、といったような感じだろうか。穏やかな中にどこか不穏な感じを与える作品に心を鷲掴みにされる。可愛らしい動物たちに対して人間の顔が奇妙な表情をしているのも特徴的である。

螺旋階段を降りた地下階でも引き続き南桂子の作品が続く。南桂子はMoMAのクリスマスカード「羊飼いの少女」やユニセフのグリーティングカード「平和の木」が知られており、それぞれのカードが展示されているほか、彼女の使用していたペン類や図鑑が紹介されている。いずれも可愛さの中にあるアングラ感が好み。

地下階の一角では浜口陽三の作品も展示。代表作のさくらんぼシリーズがやはり目を引くところだろうか。また浜口陽三が復興させたというカラーメゾチントの技法についても紹介している。4枚の原版を製作し、赤青黄の三原色と黒のインクをそれぞれの版に入れて明るい色から順に擦り重ねるという手法だという。1階の展示室では浜口陽三がプリントに使った印刷機も残されている。トイレはウォシュレット式。

・箱崎町箱四町会神輿庫(東京都中央区・水天宮駅)
中央区まちかど展示館の一つである箱崎町箱四町会神輿庫。箱崎地区の神輿を保管し展示している。かつてこの辺りの住所だった日本橋箱崎四丁目を指している箱四町会。昔ながらの町名を残したいという古くからの住民の意思が反映されている。神輿造りの名手である浅子周慶の手による神輿は特徴的な鳳凰の飾りがあり、深川八幡祭での水かけでも大活躍しているという。トイレはなし。

箱崎町箱四町会神輿庫


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