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立川市歴史民俗資料館(東京都立川市・西立川駅)

東京都23区エリアの郷土博物館は休館中を除いて攻略できたので、いよいよ市の郷土博物館の攻略に取り掛かり始めている。離島や遠方にある博物館は物理的に難しいながらも駅近の場所なら実現できそうだと立川市の博物館を訪問。立川市歴史民俗資料館は西立川駅から南下し、崖線を下った場所にある。

正面では立川市の文化財を壁に架けられた地図で案内。広大な立川市内には寺社関連の文化財が多く点在している。個人的に自社まで手を伸ばすとキリがないので文化財そのものを全て攻略したいとは思わないけれど、散歩がてらにこういった場所を歩いて回るのも良いかもしれない。

文化財すべて攻略はたぶん不可能

館内には常設展示室と企画展示室とがあり、ロビーには休憩スペースも。休憩スペースでは地元の有志による工芸品の展示がある。企画展示室の方では立川と関連深い多摩川についての歴史を紹介している。割と上流にあたる立川でも多摩川の氾濫と向き合った歴史があるという。

休憩スペースにも展示あり

常設展示室は一室のみ。まず目の前に飛び込んでくるのは六面石幢という六面それぞれに仏像が彫られた六角柱。本物は国宝として市内の玄武山普濟寺に納められている。現在は保存修理のため拝観が停止されており、この展示室にある模造品は貴重な存在ともいえる。他にも郷土博物館のレギュラーメンバーである土器に板碑も健在。ただし石棒は展示されていない。

なぜ石棒がないのか

立川というと以前に訪問して(広さという意味で)痛い目にあった昭和記念公園がある。この昭和記念公園は実に気の遠くなるほどの広さがあるのだけれど、ここはかつて飛行場として使われていたことが理由。立川飛行場は今から100年前に敷設された飛行場で、現在も自衛隊の飛行場として使用されている土地はその一部でしかなく、従来はその数倍の広さを誇り当時は民間機の離着陸まで行っていたという。

いまは昭和記念公園

羽田飛行場ができたことにより民間機はそちらへ移行、戦時中は陸軍航空部隊の基地として使用された後、戦後は米軍によって接収された立川飛行場の土地は約25年ほどしてから日本へ返還され、そのうちの一部を字得体の基地や官公庁の施設に充て、他の部分が昭和記念公園へと生まれ変わっている。展示室では飛行場で開発・製造・運用された飛行機の模型が紹介されている。

航空機に興味があれば必見

後半は養蚕業についての紹介。西東京エリアの博物館を見学すると必ずと言っていいほど養蚕業に関連する展示がある。立川もその例外ではなく、自然豊かな多摩・武蔵野の地で発展した養蚕業は立川にもしっかりと根付いているわけである。西東京と養蚕業は切っても切れない関係であることが窺える。

蚕のまち西東京エリア

トイレは和式。多目的トイレはウォシュレット式。施設の外には民家の土蔵がある他、施設の裏側にも回れる。裏庭には甲州道中の道標や徳川家の御用達だった鷹場の石杭、縄文時代の住居跡なども点在している。

裏庭も必見ですぞ


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