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麻布台ヒルズギャラリー(東京都港区・神谷町駅/アレクサンダー・カルダー展)

麻布台ヒルズにはいくつかの棟があり、それぞれの目的に沿った施設が入っている。その中の一つであるアート棟において、麻布台ヒルズのアートスペースとしては代表的な施設と言えるのが麻布台ヒルズギャラリーである。こちらではアレクサンダー・カルダーの企画展が開催。

絶妙なバランス

展示室は大まかに中央の壁で区切られて反時計回りに見学するという形式。カルダーのアーティストとしての初期にあたる絵画作品から、やがて彼の代名詞となる工業製品を用いた大きな彫刻作品がところどころに点在している。面白いのはカルダーの作品は、まず彼が抽象的な造形を施したあと、その形状と何かしらのつながりがある題名をつけているというところ。衝動によって造られると言うことだろうか。難解な形状の作品を作品タイトルで答え合わせするというのも面白い。

カルダーの発想に追いつけるか(ネーミングセンスで)
動物のようにも見えるね

ボルトで締めた金属板や針金などの工業素材を応用して彫刻するというインダストリアルなアーティストとして長期に渡り活動してきた。今でこそスタンダードになっている、空から吊るすという展示はカルダーが発案したもの。「モビール」と言う名称で彼は自身の作品を天井から吊るした。展示室でもいくつかのモビールが再現されている。

空から吊るされているモビール

今回はシンプルな構成の展示会場となっているため通路も広めに取られており混雑に伴うストレスは感じられない。作品の数もそこまでボリュームがあるわけではないので、割とじっくりと自分のペースで見られる。カルダーがどのようにして作品を作っているか(工作しているか)の映像も流れている。トイレはウォシュレット式。

工具を結構ガンガン使って製作する


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