JAXA調布航空宇宙センター(東京都調布市・三鷹駅)
JAXAの名で知られる宇宙航空研究開発機構といえば、日本の誇る宇宙工学の研究所の総本山とも言えるような施設である。JAXA施設は全国にいくつかあるのだけれど、東京都内において事業内容の一部を垣間見ることができるのが調布にある調布航空宇宙センターである。平日のみの開館ではあるものの、充実した研究成果が紹介されている場所として宇宙工学に興味のある人ならぜひ訪れておきたい施設。しれっとJAXAの本社でもある。
敷地内に入ってすぐ、右手にあるのがJAXAの展示室。警備室で許可証をもらって中に入れば、いきなり試験機がお出迎え。JAXAの中でも航空技術の研究を進めている施設である調布航空宇宙センターならではの小型超音速実験機で、こういったものをいくつも研究開発しながらより安全に、より高速に運行できる航空機を開発しているのだという。隣にある映像室ではH3ロケットをはじめとしたJAXAの研究を紹介している他、飛行機のコクピットを模したシミュレータの部屋もある。
宇宙関連では、小惑星探査機はやぶさの運行で使われたスイングバイ(地球の引力を利用して地球の運動方向に宇宙船を押し出して加速させる)実験のシミュレータも体験できる。想定するよりもこのスイングバイが難しく、いくらやっても宇宙の彼方へ消えてしまうか地球に激突してしまう。実際には公転している地球を使ってこれをやってのけたのだからその計算量たるや半端じゃないことが想像できる。
隣の展示室に移ると、今度は航空機用電動推進システム(モーター)やジェットエンジンといった飛行機における浮遊の原動力となる機械に関する研究成果が現物と共に紹介されている。その他に興味深いのは風洞実験コーナーがあること。実際に使用された風洞実験の機械を使用して、目に見えない風の抵抗に対して浮遊させるのにどの角度が良いのかなどを体験することができる。また、面白いところではコンピュータで翼を設計してそれを計算し、風の抵抗がどうなるのかを計算できるツールもある。
トイレはウォシュレット式。国内の他の施設でも見学ができるが都内であればここが最もアクセスしやすい場所(とはいえ駅からはアクセスしにくい場所にある)。また季節によっては展示室だけでなく構内を見学できるイベントも開催しているので、興味があれば訪れても後悔しないはず。
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