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東京理科大学近代科学資料館&数学体験館(東京都新宿区・飯田橋駅)

・東京理科大学近代科学資料館(東京都新宿区・飯田橋駅)
国内の理系における大学の有力な一つである東京理科大学。東京大学理学部の卒業生などにより設立された東京物理学講習所を前身とするこの東京理科大学にもまた記念館がある。数学体験館と併設されているこの近代科学資料館もまた、国内の大学の歴史を知る上でもぜひとも訪れておきたい博物館の一つである。

別名で二村記念館と呼ばれているこの博物館、卒業生であるフタムラ化学株式会社の創業者である二村冨久氏の寄付によってできた博物館で、かつてこの神楽坂の地にあった木造校舎の外観をそのまま復元している。

フタムラさんに感謝

1フロアながら充実した展示内容となっており、近代科学を担ってきた大学の歴史、実際に使用されていた治具などが残されているほか、蓄音機のコレクションなどもあるのが印象的である。設立の経緯から東京大学とも関係がある人物が多く、関係者のツリーには夏目漱石や寺田寅彦、黒田清輝といった人物も名を連ねている。変わったところではラフカディオ・ハーンや講道館の嘉納治五郎なんかも組み込まれている。

私大の理系では最高峰

特に注目なのは世界に先駆けて乾電池を発明した屋井先蔵による屋井乾電池だろうか。いまや経済活動において不可欠となっている乾電池、その元となる設計を彼が手がけたというのは注目に値する。トイレは洋式。

ステンドグラスもまた美しい

・数学体験館(東京都新宿区・飯田橋駅)
東京理科大学近代科学博物館の地下階に時併設されているのが数学体験館。こちらは科学博物館の特徴をそのままアナログに紹介している体験型展示で、数学の定理をもとにした装置へ実際に触れることで体験しながら数学を学んで行くというコンセプトでつくられているミュージアムである。

実際に展示されている装置はアナログというか手に触れて初めてわかるものが多いものの、他の科学館にあるようなコンピュータグラフィックをふんだんに使われている展示に比べても、実際に触れて知ることができる体験型展示はかなり貴重。決してスタイリッシュではないにしても、本当に科学の基礎となる要素がたくさん盛り込まれているのでそれを楽しむだけでも充分である。

地下にある数学体験館

いわゆる科学博物館の一種なので会場には親子連れが多く、若い頃からこういった展示に触れることができるのは幸運とも言えるかもしれない。一般的な科学博物館よりも空いているのでじっくりと一つ一つの展示を体験できるのもよい。会場にいるスタッフの人たちはおそらく東京理科大学の学生のようなので子供たちにとっては年齢層も比較的ちかく、スタッフにとっても接客を体感できるという目的もあるのではないだろうか、と勝手に推測。とはいえ、自分のように大人だけで来ている見学者にも適度な距離感があって心地良い。

入口には館長である秋山仁による数学の体系の説明板がある。正直まるっきり文系の自分にはわからないことだらけではあるけれど、多くの数学における定理をなんとなくでも体験できるのは貴重。トイレはウォシュレット式。

ロビーのみ 中は実際に楽しんでみてね


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