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本所防災館(東京都墨田区・錦糸町駅)

都内各地にある防災館。東京消防庁が管轄している三つの防災館ではそれぞれの館で防災体験を予約制で受け付けている。全ての防災館で共通の防災体験コースもあるが、それぞれの防災館のみで行われているオリジナルのコンテンツもある。本所防災館では隅田川に近いということもあり、水圧の体験と暴風雨の体験がそれに該当する。

最初に映写シアターで関東大震災を経験した被災者の記録をもとにした映像を見学。かなりシリアスな内容で、大震災に遭遇した時の恐怖が伝わってくる。体験予約の人は基本的にこちらのシアターを見学することになるのだけれど、子供などはトラウマになりそうな内容(上映中も怯えている子供が散見された)。ただそれだけ恐ろしいものだということを啓蒙する目的もあるのかもしれない。

この階段は降りる専用

水圧体験は、10cm、20cm、30cmの浸水があった場合に、ドアーの開閉がどれだけ重くなるのか、というのを体験できる仕様。アンダーパスの自動車扉、および地下階の部屋扉、という二つの設定でそれぞれドアーの開閉を体験する。自動車扉の方は30cmくらいなら(力を込めれば)大人なら開けられるかもしれないが、部屋扉の方は30cmも浸水するとまず動かない。20cmでも開けるのがやっと。

水圧体験 相当な力をかけてもほとんど開かない

暴風雨の体験は合羽と雨靴を装着して体験する。バーを掴んだ状態で前方から来る暴風と雨に耐えなくてはならない。非常に強い暴風雨で前を向くことはできない(注意されるし何より合羽がめくれてしまうレベルの風)。下向きでいるのがやっとの状態。雨混じりのが終わったあとは暴風のみの体験だが、これも目を開けるのが難しい。これは防災館だから試せるのであって、実際の外なら塵が混じっているため開けることはほぼできない。

前を見ることはほとんどできない

全体的に防災体験は20人前後のグループで行動する。アテンドのスタッフの方は先日まで現役の消防士を勤めていた方ということもあり、年配ではありながらもかなりの声量。池袋防災館のスタッフの方もそうだったのだけれど、やはり現場で培われたものなのだろう。防災には声がけが大事というのがわかる。トイレはウォシュレット式。

防災体験の他にも予約不要で体験できる展示がある

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