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日本カメラ博物館/フォトサロン(東京都千代田区・半蔵門駅)

メーカーの壁を取っ払って、日本のカメラを集めた稀有な博物館である日本カメラ博物館。今までにフジフィルムやオリンパス、ニコンの博物館に行っていたこともあり、正直なところそれらに比べればそこまでの収蔵はないのではないか? と思っていたのだけれど、とんでもない。ものすごい博物館だった。

メーカーの壁を取っ払っているので、とにかく展示内容が半端じゃない。最初に国内で導入されたカメラをはじめカメラが入ってきた幕末から明治にかけて、戦時、戦後、昭和末期から平成、現在にかけてと言った広範囲にわたって、あらゆる代表的なカメラを展示しているという、歴史的遺産に溢れている博物館。目についたものだけでもほとんどが産業遺産レベルのものが多い。

【明治から昭和初期】
・チェリー手提暗函(日本の量産カメラ一号)
・ハンザキヤノン(フォーカルブレンシャッター付き)
そのほか、ラヂオカメラや懐中時計型などもある。

【戦時中】
・グッチー(極小カメラ)
・ミゼット(極小フィルム)
・百式小型航空写真機SK-100(航空隊用)
・八九式活動写真銃改ニ(射撃訓練用)

【戦後-1950年代前半】
・ヤルー(両手持ちカメラ)
・ステキー(16ミリフィルム)
・パノン(パノラマカメラ)
・ペタル(22ミリの円形フィルム・世界最小)

【1950年代後半】
・ドリュー(ピストル型)
・マミヤピストル(ピストル型)
・ラメラ(ラジオとカメラ機能を搭載)

といったレトロなカメラの試行錯誤した歴史があって現在に至る。
世界初のスチルビデオカメラであるソニーマピカや黎明期のデジタルカメラである東芝アレグレットなど、今では見られなくなったカメラが多く展示されていて見応えがある。
企画展示として二眼レフカメラのコレクション展も別にある。とにかくカメラのコレクション数が多いのでカメラに興味があればいくらでも楽しめる。トイレまでの廊下には歴代のカメラの歴史がパネル展示されており、幕末の島津斉彬の写真も紹介されている。トイレはウォシュレット式。

日本カメラ財団を設立した森山欽司

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