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PARCO MUSEUM TOKYO(東京都渋谷区・渋谷駅)

昔の恋人を思い出しながら、きっと彼女は今ごろ茶髪と眠ってるだろう、なんて口ずさみたくなる冬のパルコ。大規模な改装をしてからしてからすっかり内装が変わってしまって迷いながらもアートの比率が上がっていて歩いていても楽しい。PARCO MUSEUM TOKYOは渋谷パルコの中にあるギャラリーで、数ヶ月おきに展示内容を変えながら企画展を開催している。

今回おとずれた際に開催していたのは画家の田名網敬一がマンガ家の赤塚不二夫への最大限のリスペクトを込めたコラボレーション企画。生前の赤塚不二夫と親交のあった田名網敬一が、自身の思い出とともに作品の中に赤塚不二夫作品のキャラクターを登場させた作品がずらりと並んでいる。1970年代から80年代に新宿や六本木のバーで飲んだことのある両者ではありながら、そこから踏み込んだ関係にはなれなかったという田名網の赤塚への想いが表れている。

会場作りもリスペクトが感じられる

会場には田名網の得意とするペインティング作品が多く並び、そのほとんど全てに赤塚不二夫のキャラクターが登場している。中でも『ひみつのアッコちゃん』や『おそ松くん』のトト子ちゃんなど赤塚作品の女性が多く描かれ、そのほぼ全ての瞳孔が開いているというインパクトの大きさには思わず目を見張る。しかしながら見た目のインパクトだけでなくそこには田名網が(あるいは赤塚が)抱いている戦争に対する想いだったりも垣間みえてくるのが興味深いところ。

この辺りは割とわかりやすい

会場には絵画作品の他に、顔を家にされてしまった赤塚作品のキャラクタをイメージしたインスタレーションや、赤塚作品によく登場する擬音(オノマトペ)を『おそ松くん』のイヤミがよくやる「シェー」のポーズに重ね合わせたネオン作品などは特徴的。会場の奥では作品制作の映像も放映されている。トイレはウォシュレット式。

よく見りゃシェー

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