見出し画像

なんでもないけど印象的な思い出。

今朝目が覚めたら起きなければいけない時間までまだ少し余裕があって、そのまま布団の中でウダウダしていた。
こんなときいつも、よし今日は早めに始めようなんて思えなくて、そのまま布団の中でゴニャゴニャしている。
そんな時間が幸せ。
あと20分もこうしていられるのかぁみたいな。



起きてもまだ少し余裕があったのでなにげなくMAGIC!のNO WAY NOを聴いていた。

このボーカルの人の独特のチャラい雰囲気がなんとなく地のもののように感じるのは私だけかな。
それくらいなんか女の人追いかける姿が板についてる気がする。

昔そういえばこのような雰囲気の人と飲み会の席で遭遇したことがあったような。
当時私、Radioheadが好きでよく聴いてたんだけど、その人Radioheadに詳しくて。
あとなんか謎の音楽をいろいろ聴いててその場で聴かせてくれたりもしたような。
そんなこんなしてたら、昨日俺彼女に振られたんだとか聞いてないけどいきなり語り出したりとかもしてちょっと変わった感じの人だった。

あれは梅田の東通り商店街だったかお初天神のあたりだったか。
そろそろ解散しようかとなって続きを行く人は行って帰る人は帰るみたいなそんな流れで。
私は帰ることにしたのだけど。
他の人がJRと地下鉄で、当時利用していた阪神に向かうのは私一人だけだった。
で、雑踏の中をてくてく駅まで向かっていたら…駅の改札近くになった頃なんとなく背後に気配を感じて。

振り返ると後ろに例の人がいた。
てかなんか今記憶がゴッチャになってきたけどあれ、このときのこれはこの人で合ってるよな?
同じような場面が重なって出てきてうまく思い出せない…いや、この人だ、合ってるはず。(こんなこと文字化するなよやけど。記憶の整理のため。笑)

なんとなく不審に思いつつ、あれ、帰るんですね?阪神乗るんですか?って聞いたら、乗らないんだと。
え、じゃあなんで?って普通に聞いたら、その人いきなり、俺と付き合おう!とか言ってきて。
なんやろう…その瞬間、頭の中が、?マークでいっぱいになって。
思わずあたりを見渡して、もしかして私以外の誰かがそこらにいるのかもと確認したほどには意味がよくわからなかった。

あの…酔った勢いで変なこと言っちゃってる感じですね?帰りましょうと言ったような。
そしたらその人、俺は正気やって!君は運命の人なんやからとか言い出して。
何をもってそう思うんです?と聞いたら、Radioheadを好きやし、誕生日も1日違いやし!と。
思わず笑った。(…私の誕生日、226なんやけど、その人227でね。)
あの、えっと、同じならまだしも1日違いはなんでもないと思いますと言ったら、さらに意固地になって、今日出会ったやん!それこそが運命やん!と。
んなアホなと思いつつやんわり正気になるべきだと伝え続けたけどホント折れない人で。
明日も会おう!そしたらわかるから!とかも言ってきてね。

うーん…としばし沈黙して。

あのー…言いにくいんですけど、昨日彼女と別れたって言ってましたよね、振られたんだって。
たぶんその寂しさで言っちゃってるだけだと思うんです。
別れた彼女の代わりに私はなれないし、ならないと思います。ごめんなさい。

たしかそう言った。
そしたら一気にその人静かになって…。
いい出会いがこれからあったらいいですねみたいなことを最後に伝えて去ったのだけど、電車の中で得体の知れない罪悪感に苛まされたのは言うまでもない。

でも帰ったあとに飲み会で一緒だった友達からメールが届いて、そこに「今日のあの男はやめといた方がいい!」とだけ書かれてあって笑ったけど。



それにしても、運命って何かな?
何をもって運命の人というのかな。
あの日の彼が言った、今日出会ったやん!それこそが運命やん!は、ある意味真理なのかもしれないけれど。
(そして雑踏の中、そんなことを恥ずかしげもなく大声で言い放てる感じには正直言うとほんの少しだけ好感を持ったかもだけど。だって真似できないもんな。笑)


なんでもないけど印象的な思い出の話、おわり。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?