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推しのアクスタ作った話

『推しは推せるときに推せ』
は、長らくオタクの合言葉ですが、すでに鬼籍に入っている推しがいる身としても、しみじみと頷けるものです。

鬼籍に入っててもね。ドラマとかね。漫画とかね。何か動きがあると関連グッズ発生したりするからね。


アイドル二次元役者噺家学者作家と、これまで、様々な推しを推してきたのですが……、
最終的に、

「やっぱり僕の居場所はここだよ……」

的に落ち着いた最推し、
それが、

吉田松陰

です。

いわゆる“幕末の志士”たちを輩出した長州(現山口県)の私塾“松下村塾”の主宰者ですね。

プロフィールにも長らく同担拒否って書いてましたな

文政13年8月4日〈1830年9月20日〉生まれ
安政6年10月27日〈1859年11月21日〉逝去。

享年満29歳。意外と若いということを今日は覚えて帰ってください。
29なんて全然若手俳優ですよね(俳優……?)

漫画『銀魂』の主人公銀さんの先生、
“吉田松陽”のモデルとして知っている方もいるかもしれません。


詳しくは、Wikipediaさんでもご参照ください。

ちなみに、日本で初めて一人称「僕」を使った人間だったりするそうです。

ご存知の方もいるかもですが、四四田のペンネームの由来ですし、一人称の元ネタです。


僕の吉田松陰推し歴はかれこれ10年以上に及ぶんですが、
それはさておき。

今回は、

アクスタ作った

報告です。
自慢する先がない。noteにでも書くくらいしか場所が見つからなかった。


吉田松陰推して10数年の間には、何度か、

「もう推すのやめる……」

みたいなダウナーな時期があるのですが、ダウナー超えると絶対反動期があるんですよ、

ええまさに今がそれです。

ダウナー期間に資料や数少ないグッズを大概腹立ちまぎれに手放してしまうので、反動期はまた新しく色々集めなきゃいけない。グッズが欲しいんですね、それで探し始めたのです、アクスタを。

無い

そんな気はしていましたが、まあ無い。

これで「歴史上の人物のアクスタなんてそんなもんあるわけないじゃん」みたいな状況だったら完全に諦めがつくのですが、

土方歳三のアクスタとかはあるんですよ…
世の中には……
かっこいいからですかね。
ファンが多いんでしょうね………。

え、なんで無いかな吉田松陰アクスタ。




無いなら作ればいいじゃない。



はい、

作ります。

思いたったが吉日でそのままアクスタ発注のアプリをゲット。

無いことに悩んでる時間無いな、
悩むならデザインで悩んだほうが有意義だな。

デザインとか、やったことないけどな。


本体はスッパリと、松浦くんが書いてくれた吉田松陰の肖像(詳しくはwikiを読むんだ)で決まっておりますので、問題は土台でした。
吉田松陰のなんらかの思想を表したものにしたい……。
本人の思想の上に座ってるとかよくない……?

色々考えました。

これとか、

平成のファンシー雑貨感……


こんなとか。


ゆるふわフォントで狂いたまえとか可愛いです


試行錯誤の末、やっぱり本人が書いたものから長文引用したいよなと思うに至り、
こうなりました。

ドット絵ぽいフォントが良い

「狂愚」という、内容が好きな漢詩。

狂愚誠可愛 才良誠可虞
狂常鋭進取 愚常疎避趨
才多機變士 良多郷原徒
流俗多顚倒 目人古今殊
才良非才良 狂愚豈狂愚

僕的に意訳すると、「世界を推し進めるのってぶっ飛んでるやつのほうで、普通に優秀って思われてるやつって案外そんなことない。社会の評価って間違ってることも全然あるよね」みたいなことです。多分。おそらく。


内容とフォントが決まったところで次は色です。
あくまで土台なのである程度本体との親和性というか馴染む色であってほしいなという(ゆるふわファンシーにしようとしてたのに…?)

素材は透明なアクリルなので、本体を挿したり、飾った時に、土台の文字が見えなくならないというか、読みづらくならないよう、読もうと思えば読めるくらいを目指して、文字の縁取りや影などで工夫をしたいところでした。とはいえ単純に見やすさだけでなく、出来る限り意味も持たせたいのがオタク心。そこで思い出したのが、かさねの色目(要するに伝統的な配色の名前)の秋の色の中に、「萩」という色があるんですね。紫と白の組み合わせなんですけど、吉田松陰の出身地も「萩」という地名なんです。そんなの当然そのかさねの色目にしたいじゃないですか!?ねえ?!で、その萩系のかさねの色目の中に「萩縦青」というものがあるんですね、これがまあ、青なんですが緑っぽいんですね。吉田松陰って名前に「松」が入ってるからなのか緑のイメージが個人的にはありまして、だからはい、もう一度土台の文字の色をよくご覧ください。

紫と白と緑。
誰がなんと言おうと「萩」と「萩縦青」です。

頑張った。


真ん中のつるバラのような柄はデフォルトのスタンプの中から選びました。
おしゃれ意識というより、物理的にこういう連結させてくれるものを入れないと真ん中でぶつ切りになってしまうところだったんですよ。つなぎです。
でも色も調整できて違和感のない感じに。

自分で発注して勝手にアクスタ作るの初めてだったので、色々わからなかったのですが、やってみたらいけました。あとはどれくらいで届くのか……。
繁忙期は1ヶ月待ったとかいう口コミも散見……意外と早く来たとかも見かけたけど……いつ来るのかな……

そんなことを考えていましたら、

3日で来た。

ア、アクスタだああああああ


裏面は反転だああああああ

裏面が反転なのが妙に嬉しい……絶対真っ白とかだと思ってましたのに……。まあ反転させると着物の合わせが逆になるんですがどのみち故人なので不問です。

あと土台はわざわざ作らなくても一個サービス的に透明な土台がついていました。ありがたや。

自作漢詩の上に浮かぶご本人


え、良きでは。

強いていうなら、真ん中に座らせちゃうと漢詩全体を目で楽しむ感じにはならないのですが、でもこう、本人の言葉のど真ん中に浮いててほしかったので今回はこれでよいと思います。デザインとか門外漢の人がよく頑張りました。満足です。



こうなるとアクスタケースがほしいですね、
持ち歩きたいものね。


アクスタケースも、作ります。

アクスタケースの作り方は、アイドルオタクの友人にだいぶ前に教えてもらったのですが、ちらっと調べると今は自作アクスタケースはあまり流行ってないんですかね?
まあ、僕がアクスタケースの作り方を教えてもらってた頃より、だいぶ可愛いアクスタケースが売られるようになりましたものね。

とはいえ世人の是非を論ずるを憂えないで僕は僕で我が道を行きたい

ひとまず自作する。
なぜならば家に自作用資材の在庫があるからだ。

ケースは百均で買ったプラスチックケース。
スポンジシートをアクスタの形に切り取ります。

シルエット。よきかな。


スポンジシートは、たまたま持ってるスポンジシートの在庫の色がこれしかなくて、松の緑と虎の黄色を選びました。

虎、急に出てくるやんとか思われました?
吉田松陰の通称はね、

寅次郎っていうんですよ…

吉田松陰は号です。
ちなみに諱は矩方(のりかた)です。

通称(寅次郎)と号(松陰)のイメカラに包まれている
和柄マステとキラキラのシールでデコる

スポンジシート切って、ケースもデコって、

満足

とはならなかった。

アクスタケースが作れたのは良しとしましょう。
おかげで軽率にポケットに入れて仕事に行ったとしても、松陰さん(アクスタ)が危ない目に合うことなく過ごせていました。

とはいえ。

気づいたのだけど

今って

アクスタを連れ回せる可愛いポーチ型のアクスタケース、
めっちゃあるんだね

え、僕も推しを連れ回したいが???

こっそりポッケインじゃなくて自慢げに連れ回したいが???


というわけで、僕は行きました。




サンリオショップへ。

何を隠そうこのペンギンは幼稚園の頃の僕の推しです。

そして、タキシードサムを捕獲。


アクスタケース、お店で見たところ2パターンあったのですが、僕が選んだのは表面がビニールの窓付きで、中に入れたアクスタが見える感じのポーチ。カニカンで鞄とかにも吊るせるタイプですね。ケース本体自体にぬいぐるみ的な可愛いさがあるのもとても良い。癒し。

この中に、推しを、

入れる!

推しをケースごと抱っこしてくれる元祖推し

なんだろう、もっと可愛く出来る気がする。
せっかくだから何か足したい気がする。


昨今噂の書店ガチャガチャをたまたまやってて、書店ブックカバーマスコットのリブロさんとブックファーストさんを手に入れたところだったのですが、

本があれば、ポーチに入っての移動中も
楽しく過ごせそうだよね(?)

シンデレラフィットの予感

そして、
公式アイテムにも、せっかくだから一緒にいてほしい。

こちらは世田谷の松陰神社さんで御授与されている御守
公式アイテム=御守



結果こうなった。

色の綺麗な鈴もつけた


かわいいいいいいいいいいいいいい



良い。とても良い。大満足した。
そしてタキシードサムは手触りも良い。嬉しい。

心が落ち着きました。

吉田松陰を推し始めて10数年。
とはいえ系統だてた勉強をしてきたわけでもなく、また僕の性格上というかメンタルの乱高下により起きるダウナー期というブランクもあり、全然知らないことばかりなわけですが、せっかく可愛い推しを概念ではなく物理的に手に入れましたので、まずは、

お出かけしたいと思います。

(あれ勉強は???)

話はそれからだ。

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