"三冠レース"と"甲子園"

競馬界では、4歳以上の競争馬を古馬と呼びます。
逆に2歳馬を新馬と呼びます。
じゃあ、その間の3歳馬は?


今回は3歳馬と競馬のクラシックについて語りたいと思います。

そもそもクラシックとは、皐月賞、桜花賞、日本ダービー、オークス、菊花賞の5つのレースを指します。
そのうち、桜花賞とオークスは牝馬限定戦です。
これらは3歳馬限定のレースです。
馬にとっても一生に一度しか出れないレースなのです。
俗に三冠レースと呼ばれるのは、皐月賞、日本ダービー、菊花賞のことを指します。
近年では、桜花賞、オークス、秋華賞の牝馬限定戦を牝馬三冠と呼びます。

そこで、僕は、3歳馬を人間に例えるなら、高校球児。
そして、クラシックの三冠レースを"甲子園"と例えます。
馬にとっては、クラシックは一生に一度。
人間で言うなら、一学年ごとの甲子園も一生に一度。


いわば、皐月賞は高校一年の夏。
日本ダービーは高校二年の夏。
菊花賞は高校三年の最後の夏。
そう考えていただくと分かりやすいのではないか。
(ややこしい事に甲子園は春と夏ありますが、そこはツッコミを入れずに穏便に。)

甲子園は、出場する為に地方大会の予選を突破しなければなりません。
競馬のクラシックも同様にトライアルレース(予選)で結果を残した馬に出走権利を与えられます。

【皐月賞のトライアルレース】
弥生賞(上位3頭)
スプリングS(上位3頭)
若葉S(上位2頭)

【日本ダービーのトライアルレース】
皐月賞(上位4頭)
青葉賞(上位2頭)
プリンシパル(上位1頭)

【菊花賞のトライアルレース】
セントライト記念(上位3頭)
神戸新聞杯(上位3頭)

【桜花賞のトライアルレース】
チューリップ賞(上位3頭)
フィリーズレビュー(上位3頭)
アネモネS(上位2頭)

【オークスのトライアルレース】
桜花賞(上位4頭)
フローラS(上位2頭)
スイートピーS(上位2頭)

ちなみに、クラシック以外にも3馬馬限定のG1は全てトライアルレースがあります。

【秋華賞のトライアルレース】
ローズS(上位3頭)
紫苑S(上位2頭)

【NHKマイルカップ】
ニュージーランドトロフィー(上位3頭)

あと残りの枠は、基本的に賞金順となりますので、他のレースで結果を残して賞金を加算しなければいけません。

競馬の重賞レース(G3~G1)は基本的に賞金順で出走権利を獲得します。
有馬記念、ジャパンC、天皇賞などの競馬をした事がない人でも耳にした事があるこれらのレースは、古馬も出走できるレースなので走り続けてさえいれば何回でも出走可能なレースなのです。

"今年の世代は強い"なんて言葉を耳にする事もありますが、その"世代"とは3歳馬を指します。
つまり、3歳馬が主役なのです。
3歳馬限定戦というのも多く、そこでその世代のライバル関係の構図も出来上がり、天皇賞秋ぐらいから3歳馬と古馬との対決が本格的に始まります。
競馬にはドラマがあるという人もいるが、ドラマがあるとしたら一生に一度のクラシックに一番のドラマがあるのではないかなと思います。
(ま、それ以降にも充分にドラマあると思いますがww)
クラシックホースたちが主役とするならば、もちろんのことですがそれは毎年毎年、主役は交代していきます。

3歳馬が高校球児ならば、古馬はプロ野球選手とでも思ってくれたら分かりやすいのではないか。

高校球児よりもプロ野球選手のが凄いと同様に、3歳馬よりも古馬のが強くて当たり前です。
(3歳馬と古馬とではキャリア、経験値が違いますからね。)
古馬でも圧倒する3歳馬は天才野球少年とでも思ってください。
僕はそういったスターの誕生を常に待ち望んでいます。

そんなこんなで今年の3歳馬は粒揃いで"黄金世代"と呼ばれています。
今年の主役たちの中から新しいスターが誕生するかもしれません。

4月10日、桜花賞(G1) ※牝馬限定
4月17日、皐月賞(G1)
今年のクラシックが始まりますよ。

今年の桜花賞の注目馬メジャーエンブレム

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