見出し画像

自由を奪われたミント

僕の家には物干し場兼の小さな庭がついているのだけれど、その片隅で小さな家庭菜園をやっている。妻の希望で最初はハーブや花の咲き乱れる素敵なキッチンガーデンを目指したが、結局、実利を優先させて大部分が野菜畑になった。

それでもキッチンガーデンを諦めたわけではなくて、少しは花やハーブを植えようということになった。虫食いを気にしなくていいミントを植えることにした。
昔、僕が幼かった頃に、近くの大学の学園祭で、ペパーミントの苗を買ってきて庭の隅っこに植えたことがあった。その後、家を建て替えたのだけれど、家が建った後もミントは繁茂していた。ミントの生命力はすごい。さらに自分の周りの草の根っこをダメにする作用もあるみたいだ。ミントの周りに草が生えなくなるのはいいけれど、隣に植えたゼラニウムはどうなってしまうのだろうと不安になる。一説によると、メカニズムは微小管形成阻害とのこと。

妻は、庭がミントだらけになることを恐れている。今回、苗を買った園芸店で、鉢ごと埋めると地下茎の伸びをコントロールできて、そこまで広がらないということを聞いた。議論の結果、妻の意見が採用され、ミントは鉢と一緒に埋められることになった。
妻はミントの繁殖力を考えれば(=侵略的外来種)コントロール下に置く位がちょうど良いというが、僕は自由を奪われたミントが不憫でならない。

植えて一週間の不自由なミント。芽が伸びてきた。


この記事が参加している募集

#わたしの野菜づくり

3,845件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?