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第11回 クリエイターEXPO 準備と当日のまとめ(費用・準備物・部数・当日の様子など)

2022年6月29日(水)~7月1日(金)の3日間、東京ビッグサイトにて開催された「クリエイターEXPO(コンテンツ東京内)」に出展参加してきました。
今回は2回目・かつ最後の出展となります。昨年の初出展を踏まえて色々と準備し本番に臨みました。

◆昨年(第10回・2021年)の記事はこちら↓

1.今回の目標

昨年出展後の課題(前回の記事より)

1.自主制作の絵も、もっとたくさん入れていい
2.パンフレットの紙がちょっと分厚くて、めくりにくく閉じにくかった
3.壁面の文字パネルは、絵のパネルに変える
4.ポートフォリオにふせんをつける

上記を元に、今年はどのように出展するかを考えました。

ちなみに昨年はクリエイターEXPOに出展したことで合計約60万円ほどのお仕事をお引き受けすることができました。なので今年はそれをさらに上回るよう、準備を行いました。

最近のイラスト


1.自身の描くイラストの世界観を全面的にアピールする
昨年はカットイラストやモノクロ・二色刷りイラストなど、実用的なイラストサンプルを多めに取り入れたポートフォリオやパンフレットを配布しました。が、来訪された方々の反応的には、普段SNSに投稿しているような「青」や「不思議な世界」を基調としたイラストの方が好評かつ印象的な様子でした。
このため、今回は自身のイラストのイメージカラーである「青」を全面的にアピールし、テーマ性の強い印象的なブースを作ろうと決めました。個性が強い方が来訪者の印象に残ると考えたためです。


2.アニメーション分野の顧客獲得
昨年にない試みとして、映像モニターを使用しこれまでに制作したアニメーションを披露したいと考えました。
これを行った理由は2つ。1つは、イラストレーションブースで敢えてアニメーションを放映することで「個人制作かつ手描きならではのアニメーションの魅力」を伝えるため。もう1つは、補助金採択のためです。

今回出展にあたって「小規模事業者持続化補助金(一般型)」という国の補助金制度を利用しました。これは販路拡大のために必要な事業経費を国が補助してくれるというものです。
これにより、出展費・印刷費・旅費・備品レンタル費等、出展に必要な費用の3分の2が補助されます。つまり自己負担3分の1でクリエイターEXPOに出展できるのです。すごい。

私は昨年度も、同じ「持続化補助金(コロナ型)」制度を利用しクリエイターEXPOに出展しました。昨年はイラストのお仕事の受注拡大が目的でした。
持続化補助金は、採択されてから大体1年ぐらい経てばまた再度申し込むことができます。が、全く同じ内容での採択は不可能なようです。このため今年はイラストのみでなく「イラストとアニメーション」双方の事業を両立させることを新たな目的としました。

映像再生用モニターと、ふせんつきポートフォリオのある卓上

2.準備物と費用

ここに掲載の費用は補助金を含んでおりません。税込です。

◆出展関連費用
・出展費:165000円(通常料金)

・電源工事費:7700円(バリュープラン)

→アニメーション再生用の機器接続のために申請しました。

・液晶モニターレンタル(アニメーション再生用):レンタル費4928円+返却送料1550円

サイズは15インチ。iPadを接続して使用しました。

・往復送料:4750円(搬入1550円+搬出2200円)
ダンボールは1箱のみです。自宅から送る分はヤマト、会場から戻す分はプラスカーゴというイベント提携の業者さんを利用しました。
搬出の方が段ボールのサイズはだいぶ小さかったはずなのですがなぜか高い。

新しいパンフレット


◆印刷費用

・パンフレット印刷費:71173円(400部)
210mm*210mm・三つ折・両面フルカラー。
印刷は加藤文明社。昨年のクリエイターEXPOでお話しし、名刺交換をしておりました。この会社様の印刷物がめちゃくちゃいいなと思ったため、今回お願いしました。
全部配布されました。前回配布数が250ぐらいだったので今回はイベント後も郵送できるよう多めに刷ったのですが、綺麗になくなったのでびっくりです。
手に取ったその場ですぐに読むことができるよう三つ折りにしました。可愛いので私もとても気に入ってます。

・壁面タペストリー印刷費:7683円
サイズは176cm*140cm。印刷はNo.1幕。

・ポートフォリオ印刷費:4980円
合計73P。東京着いた時にキンコーズに寄って刷りました。

・ラックに設置した「TAKE FREE」パネル:1700円
サイズはB5変形。パネル厚さ5mm。フリーカットパネル。


◆設置物
・4段ラック
去年と同じものを引き続き使用。パンフレットを設置しました。

・A4卓上カタログスタンド
ダイソーで購入。卓上に置き、昨年のパンフレットを入れました。

・名刺(ケース付き)
別イベントで刷ったものをそのまま使用。100部持ち込み。途中で切らしたのでもっと持っていけばよかったです。印刷はグラフィック。

・昨年(2021年)のパンフレット
70部ほど残っていたので引き続き持っていきました。全て配布されました。

・テーブル敷布(紺色)
別イベントでいつも使っているものです。

・無印のファイルボックス
お仕事で描かせていただいた本などを入れてました。

・ポートフォリオファイル
具体的な品名は忘れましたが、ロフトで買ったいいやつっぽいものです。
30穴。A4。黒色。

・S字フック(2つ)
タペストリーを吊り下げるために必要。


◆旅費
・往復交通費:40940円
(内訳:行きの飛行機、電車賃、帰りの新幹線、バス、電車賃の合計)
補助金採択の都合で、私は予約日が割と直前でした。
もっと事前に取れば価格は抑えられると思います。

・宿泊費:30520円
相鉄グランドフレッサ東京ベイ有明(ゆりかもめ東京ビッグサイト駅より徒歩3分)にて4泊(06/28~07/02)。

・朝食バイキング:4950円(1650円×3日)(補助金対象外)
朝ごはんをしっかり食べて元気に当日を迎えたかったので。


◆その他あるといいものや持っていったもの
・飲み物
・昼食orつまめるもの
・ゴミ袋
・ガムテープ、養生テープ
・ペン
・ハサミやカッター類
・スケッチブック(暇な時間は落書きしてました)
・iPad(アニメーション再生用)
・ハンカチ

◆合計(すでに持っていたものや細かい食費等は除く)
346384円

うち自己負担額(見込み):115461円


3.当日の様子

◇準備日
16時ぐらいに会場に到着し、2時間ほどで設営を終えました。
事前に送った荷物は全てブースに置き配されていました。(14~16時指定です)

ブースはL-03。大通り沿いです。

◇共通
・パンフレットは一切手配りせず、欲しい人のみが持っていけるようにしました。イラストがどれだけ通行される方々の目に留まってもらえるのかを試したかったからです。また、「欲しい」と思って手に取られたパンフレットは手配りされたパンフレットよりも捨てられにくいのかなと。

・3日間朝ごはんをめちゃくちゃしっかり食べ、昼は小さなパンなどをブースで軽くつまむ程度にし、なるべくスペースに長居するようにしました。

完成したブース

タペストリーには「キャッチコピー」と、「仕事としてやりたいor得意な分野」を明記しました。イラストのみですと通り過ぎてしまいがちですが、このように文字を明記しているとその分野の絵を探している人が「おっ」と思って立ち止まってくれます。
キャッチコピーは、「かわいい」「物語のある」だと結構ありきたりで印象に残らないので、もう少し範囲を絞って「色鮮やかな夢と可能性を描く」としました。自分の絵の特性とこれからやりたい仕事を端的に言語化すると、絵だけのタペストリーよりもグッと人の目に止まりやすくなります。

◇1日目
名刺交換数:18(※出展or出展予定クリエイターと逆営業の方の名刺は除く)

朝は11時半ぐらいまでだいぶ暇で、パンフレットを持っていく人も全くいませんでした。昼ごろから人が増え、それに伴いパンフレットを持っていく方や話しかけてくださる方も増えました。17時ぐらいまで人が多かったイメージです。
アニメーションを再生していたからか、アニメーション関連のご相談がめちゃくちゃ多かったです。出展していた場所はアニメや映像ゾーンではなかったのですが、それでも映像関連の方からのお声がけはとても多かったです。今年出展されてるクリエイターさんも来年出展予定のクリエイターさんもブースに立ち寄ってくださりました。「同業者で企業関係者じゃないんですけど・・・」と恐縮されている方も多かったのですが、私はもうブースに立ち寄ってもらえることが本当に嬉しいので全然OKでした。むしろ来てくださって感謝しかないです。私の去年の体験談を参考に出展したという声も聞けて、めっちゃ嬉しかったです。


◇2日目
名刺交換数:27
名刺交換や商談席でのお話が一番多かった日でした。金額や、制作にかかる時間についての質問がとても多かったです。具体的なお話もありました。
私の絵の中だと「海」「空」「水」の表現がいいとたくさんの方から褒めていただけました。照れ。外がとても暑かったので、涼しげな絵はとても相性が良かったのだと思います。

昨年はまだ自身の絵の方向性がブレてたこともあり、来訪された方々の言葉を聞いて初めて「あっ小学生向けなのか」「コンセプトアートもありなのか」と需要を確かめることが多かったです。ですが、今回はイラストの世界観や用途が明確になって来たこともあり、自ら「これに向いている」「こういうことがやりたい」とどんどん伝えられるようになりました。

ちなみに暇な時はスケブとペンで落書きしていました。

◇3日目
名刺交換数:14
名刺交換数自体は一番少なかったのですが、パンフレットはおそらく3日間で一番多く手に取ってもらってました。
この日は絵やイラストを専攻している学生さんも来てくれて面白かったです。TwitterやInstagramの投稿を見て来てくださった方々もたくさんいたので、情報発信の大切さを改めて実感しました。
以前一緒にお仕事をした方の同じ部署の方や、相談はあったけど叶わなかった企業の方とも会ってお話ができました。
そしてこの日、私のイラストがとある事業の提案書に無断で使用されていたことが発覚しました。来訪された方がたまたま私のポートフォリオを見て教えてくださり、それで初めて知ることができました。教えてくださった方には本当に感謝しかないです。無断使用、ダメですよ。

新しいパンフレットは16時半ごろに全てなくなり、昨年のパンフレットも閉会とほぼ同時に全て手に取っていただけました。
その後30分ほどで撤収。パンフレットが全て行き渡ったので、荷物がとても軽かったです。

合計名刺交換数:69
合計パンフレット配布数:470部(新400部+旧70部)

4.まとめ

・出るべきかどうか
私は出てよかったと思います。普段遠方に住んでいるので仕事はほぼフルリモートです。顔を合わせて直接対面で話ができると、依頼したい方々の多くが安心できるみたいです。
出展費は結構高いですが、自身の絵の強みを把握した上でそれをしっかりアピールできれば、大いに今後の仕事の可能性が広がっていけるチャンスをこの場で得ることができます。
今回ちょっとバタバタしていたこともあって招待券は送りませんでしたが、取引先や今後一緒にお仕事したい方に事前に送っておけば会うきっかけ作りにもなっていいなと思いました。

・需要や市場を確かめるために出るのもアリ
1回目は本当に何もわからない状態で出展したので大変でしたが、その経験があったからこそ今回しっかり方向性を見定めた上で出展することができました。いろんな業種、分野の方々に作品を見てもらえるので、まだ自分の強みがわかっていなくとも、それを把握するために出てみるのもアリだと思います。

・数は気にしない
参考目安として色々と部数や交換数等を掲載はしましたが、私の今回の出展目的は「1人でいいから、イベント会場で会えてよかったと思える人と出会いたい」ことです。他のイラストレーターさんのパンフレットの方がたくさん手に取ってもらえてるんじゃないかと焦る気持ちももしかしたらあるかもしれません。が、イラストレーターのタッチや方向性、目的、やり方は本当に人それぞれなので、「部数」や「名刺交換数」などを比べたり、「多い方がいい」と思う必要は全くないなと思いました。自分の描きたい方向性を貫けば、それを「いい」と思ってくれる人は必ず現れます。作品集をゆっくり見て感想を目の前で言ってもらえるのが本当に嬉しくて、ますます数字は気にせず「目の前の人が喜ぶように、そして自分も大いに楽しめるように大切に仕事を続けていきたい」と思えるようになりました。数は競わなくて大丈夫です。

パンフレットも手に取ってもらえ、去年抱いた課題を踏まえて実践することもできたので、今回、結構満足な出展となりました。
来年以降は出ません。今回をきっかけに、この先しっかり制作に励みたいと思います。お立ち寄りくださった方々、本当にありがとうございました。

5.追記

0706(水)現在、イベント終了後の相談・お問い合わせ数
具体的な金額を伴う相談:2件
具体的な期間の相談:1件
パンフレットを見てのお問い合わせ:1件

クリエポで早速成果が出てきています。長期的に楽しみにしようと思います。

ありがとうございました!


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