正倉院のすごさ! 絶対に見るべき6つの理由
毎年秋口になると開かれる正倉院展。
この正倉院展とは、今から約1300年前に生きて活躍した奈良時代の人々の宝物が修められている宝物庫です。
この素晴らしい宝物が、現在も見ることができるというのは、今を生きる私達にとってとんでもない僥倖なんですね。
この正倉院の宝物、どのへんが、なにがすごいのか。
そして必ず毎年見に行かなければならない理由についてお話します。
正倉院の宝物 実は国宝が1点もない!
正倉院の宝物は、実は国宝が1点もないんですよ。
これがとても重要なことです。
いわゆる国宝とは、違う系統の価値がこの世にあるということ。
「正倉院の宝物」という日本の芸術史観があるということ。
それはつまり、皇室にまつわる国家の至宝があるということです。
そのすごさというか、国宝という価値基準では計れない宝物があるということ、この事実ひとつだけでも、正倉院の宝物を見に行く甲斐があると思います。
そしてその数、約9000件。
皆さんの中には、これまでおそらく何度か正倉院展をご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、以前も見たことがあるから今年はいいやと思っていらしたら、それは違うのです。
正倉院の宝物は、その保全のために、一度出陳されたら最低10年は休ませることになっています。
なので、去年と同じ物は出ません。
つまり、好きだったあの宝物が今後登場してくれるかわからないし、毎年出陳される宝物の数は決まっています。
9000件もある宝物、いったい何年かければ見れるのでしょう?
そして、運良く「まだ見てないもの」が出陳してくれるのでしょうか?
私たちの残りの人生をかけて、すべての宝物を見切れるとは言えないのです。
正倉院の宝物は、毎年必ず見るべき品だということを、ぜひ知っていただければと思います。
日本の至宝、御皇室の宝物・正倉院の宝物。
私たちが生きている間に、その全容を見れるかどうかわからない宝物。
ぜひとも足を運んでいただければと思います。
正倉院の宝物が生まれた理由~華やかな天平文化~
まずそもそも、なぜ正倉院の宝物は生まれたのか。
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