美術館に行かなくなった私がより美術にめり込んで前のめりになっている理由。

趣味は?と聞かれたら。
 出産前は「趣味は美術館に行くことです。」と100%答えていた。そして今は「育児とコロナで全然行けてないけれど…。」と付け加える。行けてないのに趣味をそう答えると「自分、趣味堪能できてないじゃん。」となるなぁと思ったので趣味を聞かれた時に最近は「美術」と答えている。

美術を〇〇することが私の原動力。
 
美術作品を観に行くために美術館に行く。
なんなら日本に来なそうな作品にはこっちから出向く。今まで訪れた国で美術館に行っていないのは大学の卒業旅行で行ったフィジーくらいで、ほかの国には美術と建築物のために行っていることが大半だ。
 美術作品をもっともっと知るために美術検定2級を取った。勉強は好きではないがこの勉強は頑張った。今では当時の知識ほどではなくなってしまったけれどいつか1級も取りたいと思っている。
 色々作品を観てきたし、「美術品を観に行く」という目的が私の海外一人旅や日本でも色々出掛ける原動力だったと思う。一人暮らしを始める時も職場との距離のバランスもあったけれど出来るだけ上野に近い田端を選んだくらいだ。ちなみに田端は山手線沿いの中でも地味目だとは思うけど個人的にとても住みやすいのんびりしたいい街だと思っている。

ライフスタイルの変化は考え方の変化
 そして今の夫さんとの出会い、同棲、結婚、妊娠出産、育児開始、ワーママデビュー…ここ数年のライフスタイルは目まぐるしく変わっていったことで美術館から足が遠のいてしまった。出産してから約2年、行った美術展はたった一つ(!)。田端時代は休日のたびに美術館に行っていたのに。私の美術館への原動力はどこへ?
 出掛ける原動力はどっかへ行ってしまった…私の趣味…。そのまま時が過ぎ別の美術への原動力が生まれた。それは家の中。本棚。並んでいる美術展のカタログ。美術検定で集めていた本。そう、今は作品に会いに行くのは本の中。自分がこの眼で見た美術品の復習に勤しんでいる。
 これがまぁ楽しい。買っても全部読んでなかったカタログを読み直すと行った時の感覚やなんならその日に外で食べたものまで思い出せる。カタログは画像がとてもいいので観ていてとても楽しい。本物を目の前に立つことがもちろん1番でしょう。でも出来ないなら知識と思い出を取り込んでいく。何年も前のカタログでも楽しいのだ。

画像1

 この『ベルリンの至宝展』は2005年に東京国立博物館で開催された展覧会。この展覧会は学生だった時に初めて自分でお金を出して行った思い出深い美術展の一つで、美術展にはまったきっかけでもある。この展覧会、本当に豪華で、ボッティチェリとラファエロの作品が一緒に来日していたのだ。

画像2

 

画像3

 決して超有名な作品ではなかったけれどとても圧倒されてお金もないのにカタログまで買ってしまった記憶がある。ベルリンの博物館島の所蔵が集結したこの場所でいつかベルリンに行くと目標を決めた。
 もう一冊が美術史を調べる時の優れもの、美術検定の必須本『西洋美術史』が思い出したい知識を教えてくれる。文字は細かいし箇条書きじゃないので一見読みにくいがこの本で時系列を理解すればどんな美術本も読めるようになるのではないかと期待している。

 私の今の美術巡りは家の中。本棚。まだまだたくさん巡るところ(本)がある。美術は巡って巡ってなんぼ。作品も時代もストーリーも一つ一つの作品で違うから1冊の本で色々巡れるのだ。今まで外でインプットしてきたものを家の中で落ち着かせる。こうして知識は定着する。

最後まで読んで頂きありがとうございます。夫さんが思う存分農業が楽しめるように私も好きなことでサポートしていきたいと思っています。頂いたサポートは今後の活動に充てていきます!