【出産レポ③】ついに赤ちゃんと対面~産後の処置
【前回のあらすじ】怒涛のいきみ逃し、白目事件、酸素マスクを経てついに先生が登場した…!
登場した先生はてきぱきと指示を出し、あれよあれよと会陰切開(お股が裂けたら大変だから先に切る)と吸引分娩(赤ちゃんの頭を引っ張って出す)の準備が進められた。私の産院では会陰切開時は麻酔を打ってくれた。
陣痛に合わせて麻酔と切開をしてくれたのでまったく(会陰切開の)痛みは感じなかった。陣痛はもちろんずっと痛かった。
実は、産前は会陰切開が怖くて怖くてたまらなくて、検索したり雑誌を読んだりしては不安になっていた。それがいざ出産本番になると陣痛がすごすぎて「あ、お股?この地獄が終わるならもうなんでもええわ!!ザクっといっちゃってくだせぇ!!」という心境になったからやっぱり陣痛ってすごい。
吸引分娩に関しては、なにやら機械の音がしたような気がするが記憶が定かではない。どうやって引っ張り出したんだろう。怖くて調べたりはしてない。「赤ちゃんの頭引っ張られるのか…大丈夫かな…」と少しだけ不安になりながら、もうちょいだ!がんばれ自分!がんばれ赤ちゃん!と鼓舞して、自分の力でもできる限り踏ん張った。
赤ちゃんが生まれた瞬間は感動というよりも「あぁ…やっと終わった…」という脱力感が強かった。意外と感動の涙も出なかった。とにかく出産が終わったことが嬉しかった。
ついさっき自分で産んだのに「え…私が産んだのこの赤ちゃん…すごい…」とにわかに信じがたく、ふわふわした気持ちになった。一度私の隣に連れてきてもらって、そこでやっとお母さんになったんだ…と実感できた。
すぐに息子は体重測定やらなんやらで連れていかれ、旦那はいったん病室に戻され、私の産後の処置が始まった。
赤ちゃんが入っていた子宮は元々の5~6倍(?)くらいの大きさになる。収縮させる必要があるらしく氷枕を置かれた。寒かったのに。
そして胎盤(たいばん)という、妊娠してから子宮内につくられる臓器を出すためにお腹をぐいぐい押された。赤ちゃんを産んだ後に胎盤も産まないといけないのだ。せっかくだから見せてもらったのだが、どでかいレバーみたいだった。お母さんの胎盤と赤ちゃんのへその緒がつながっていて、そこから赤ちゃんに酸素や栄養を送る。私は大切な相棒とお別れした。
23時ごろに出産→0時ごろまで産後の処置→旦那も入ってきて息子を抱っこさせてもらう→1時までに入院生活についての説明があった。
産んだ日はゆっくりして翌日から授乳指導や沐浴指導が始まるのだが、私は出産が23時だったため、夜中1時に部屋に戻り次の朝には授乳指導が始まってつらかった。
疲れの限界だったのに産後ハイで興奮してしまい、たった数枚の息子の写真を永遠に見返したりして過ごした。目をつむってもお股の傷がズキズキ痛んで結局ほとんど眠れなかった。
入院中の思い出もたくさんあるけど出産レポということでこのへんにしておく。そんなこんなで息子は無事に生まれた。ー完ー
最後に
自分の大切な思い出だから忘れないようにと書き始めた妊婦生活記だったけど、読んでくれる人がいて嬉しかったです。ありがとうございました。妊娠出産は人それぞれ。私はこの経験を通して、人が無事にお腹で育ち、無事に生まれてきてくれることがどれだけすごいことなのか知ることができました。ありきたりな言葉だけど命の大切さ、尊さがよくわかりました。みんな、無事に生きてるだけでも本当に素晴らしいことです。
さて、妊婦生活記は息子が一歳になる前になんとか無理やり終わらせることができました。絵も汚くてやっつけ感もあるけど見逃してください。笑 ここまでお付き合いいただきどうもありがとうございました。
※2020年5月10日、⑧切迫早産40日間入院編をしれっと追加しました。
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