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Small Gift Big Smile*60年変わらないサンリオの想い

(5か月前の出来事をさもリアルタイムかのように書いた記事です)

10月7日、京セラ美術館にて、サンリオ展がついに幕を開けました!
初日にはなんとシナモンくんが駆けつけてくれるということで、私も有給を取って駆けつけました。

この日に向けてシナモンカラーのイヤリングを作ったよ

今までシナモンくんに会ったことは一度きりで、それもピューロランドで遠巻きに見た程度だったので、今回がほぼ人生初の対面になります。

画面越しでも破壊的な可愛さを発揮するシナモンくん。至近距離で対面したらどんな感じなのか期待が高まります。

シナモンに会うための抽選やチケットは特に無く、「本当に来てくれてるのかな…?」と一抹の不安を抱きつつ会場に入ります。

すると、いました!展示室の入り口近くにシナモンの姿が…!
視認した時はまだ10メートル弱の距離がありましたが、それでも「かわいい………」という言葉が無意識に口から出てきます。

これはもう狩猟時代から人類のDNAに刻まれている条件反射なので仕方のないことです。シナモンはかわいい(定義より自明である)

シナモンの結界内では「かわいい」以外の言葉は奪われるので、何が起こってもこの一語で乗り切る必要があります。

私と対面したシナモンは、ハイタッチをして、お辞儀をして、バイバイをしてくれました…………可愛さが限界突破しており、ハイタッチをした後に「かわいい……」と呟きながらつい背中を向けてしまいました。シナモン、ごめんね。バイバイで我に返り、ちゃんと手を振り返せたのは良かったな。

シナモンって最初はベビーシナモンというタイトルで、赤ちゃんのように無垢な印象でしたが、今ではキラキラに歌って踊るし、キャラクター大賞のために企画にもチャレンジするし、おともだちに心強いメッセージを届けてくれるし、無垢な可愛さだけでなくてヒーローみたいな勇敢さも持ち合わせています。

生まれてから20年、逆風が吹いても力に変えてどんどんパワーアップしていく姿を見せてくれる、まさにスーパーアイドルです。いつの時代も最高で大好きです。

思えば、「シナモン」という名前も最高に可愛いですよね。
「シナ」部分がシナモンの爽やかな色合いや空を飛ぶ身軽さを想起させて、「モン」部分がしたたかな可愛さを想起させます。
かちかちの茶色い香辛料の名前が、ふわふわの白い子犬ちゃんの名前にベストマッチするなんて世の中わからないものです。


展示自体は、サンリオのキャラクターに焦点を当てるというよりは、サンリオという会社の想いに焦点を当て、様々な切り口から紹介されていました。

その切り口は歴史、キャラクター、ファンとの交流、商品づくり、他企業とのコラボレーションなど様々でしたが、どこを切り取ってもサンリオ創業当初からのが変わらぬ想いが伝わってくる内容で、その想いの強さと一貫性に圧倒されました。

サンリオの想いとは、「世界中がみんななかよく」というもの。少年時代に戦争を経験した前社長が、戦後しばらく働いていたお役所を辞めて、人を感動させられるサービスを提供するビジネスをしようと思い立ったのがサンリオのはじまりです。

人を感動させるためにサンリオがとった手段が、「かわいい」という付加価値をつけること。これは当時は目新しいことでした。心に灯りをともすような「かわいい」商品をもとに、世界中に仲良しの輪を広げていくことをサンリオは追求しています。

「カワイイ」という新しい価値観を作る!

今回の展示の中で特に印象深かったのが、展示の最初にある歴史コーナーです。

創業当初、サンリオはオリジナルキャラクターの開発を行っておらず、既に活躍していたイラストレーターの絵を使って商品づくりをしていました。(水森亜土、やなせたかし、内藤ルネetc)

当時はグッズ販売の他に、イラストレーターによる詩画集や物語を制作するという出版業も事業の中核だったそうです。この時代のサンリオの商品や事業は、サンリオキャラクターに慣れ親しんで育った私からすると、見慣れない新鮮なものでした。

しかし、展示に添えられている解説文の中で商品づくりや事業に対する想いが丁寧に説明されており、かたちは違えども、中身はいつの時代も変わらぬサンリオそのもので、一貫して「みんななかよく」を真摯に追求し続けてきたことを改めて実感しました。

出版業のコーナーに添えられていた説明にもその心が表れていたので紹介します。

「愛する歌」の奥付には次のような言葉が綴られています。
_美しいものには永遠性があり、美しいものを求める心には無限の夢があるのです。しかし、煩雑な現代人の生活の中では、ともすれば、この大切な心を人々は見失いがちなのです。我々は皆様と共に美しいものを求め、美しい心をはぐくむべく各種の本を出版していくつもりです。

「心の満足を与える」サービスを提供するビジネスならなんでもやるというサンリオの企業理念からすれば、出版物を出すという事はさして唐突のことではなかったのです。

最近、何故だろう?と考えていたことがあります。世の中には可愛いキャラクターがたくさんいるのに、何故こんなにもシナモンをはじめ、サンリオのキャラクターに心動かされるのだろう?と。
上で紹介した文章を読んだとき、この謎が少し解けた気がしました。

ありったけの「かわいい」を纏ったシナモンですが、私はシナモンの奥に美しさを見出しているのだと思います。子どもや動物のような健気さ、フレンズと仲良くする様子、自然と調和して健やかに生きる様子、目標にチャレンジする姿、おともだちを応援する様子、温かいメッセージ…シナモンが見せてくれるどれもが、美しくて尊いものです。
美しさを感じるからこそ、私はサンリオキャラクターに癒され、感動を覚え、夢を見るのだと思います。

創業当初、出版業を通して美しいものを追求したサンリオ。かたちは変わっても、中身は変わることなく現在も私たちと一緒に美しいものを求め、美しい心をはぐくんでくれていると感じました。

今回のサンリオ展、展示会場の隅々までかわいいのはもちろん、サンリオが創業当時から抱き続けてきた想いが込められており、サンリオファンの自分にとっては自分の在り方にも照らし合わせて考えることができる内容でした。

現在のサンリオはキャラクター無しでは語れない企業になりましたが、この先さらに何十年というスパンで考えたら、サンリオは時代に合わせて変化していくのでしょうか?
サンリオがどのように変わったとしても、その根底にある理念は変わらないでしょうし、私はずっとサンリオのファンで、サンリオの存在に勇気をもらいつづけます。そして与えてもらうだけでなく、私もサンリオみたいに笑顔を繋げられるような人でありたいと思います。

KAWAII SHAPING THE FUTURE🎀




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