#9_ジャニオタという遺伝子を持って生まれた女
2018年7月、すうが居なくなって始まった6人体制のツアー「KANJANI'S EIGHTERTAINMENT GR8EST」は、2年連続2度目の夏の五大ドームツアーとなった。
その前に明かされた、すうの会見にヤスが出ていなかった理由。
会見の数日前、2017年2月上旬に行った髄膜腫の摘出手術の影響と思われる立ちくらみが原因で転倒し
背中と腰に全治3ヶ月の骨折を負い、このツアー開始時点でも完治には至っていない状態だったという。
それでもすうが居なくなった直後のコンサートだったからか、一部演出を抑える形で出演した。
その様子はメイキング特典としてDVDに収録されているらしいが、私は今もまだこのDVDを見返せていない。
私が当選していた8月23日の京セラドーム大阪初日公演は台風の影響で中止となり、11月17日に振替公演を行い
その次の日の18日にも追加公演が増え、誘ってくれた友人がいたため私は大阪2日間とも観に行く予定だった。
更に12月には、台北で初の海外公演を成功させた事による凱旋公演を行った。
この海外公演の日程はすうの誕生日と全国デビュー日の9月22日を含む2日間で
すうが辞めていなければ、初の海外公演と誕生日とデビュー日を純粋に祝いたかった、と思わざるを得なかった。
そしてこのコンサートは正直なところ、本当に個人的な思いで申し訳ないけれど、抱えてた思いをここにぶつけたい。
このコンサートが始まるまで、エイトが7人じゃなくなったという現実を受け止められていないまま延期になったのに
気持ちを落ち着かせてくれるどころか、ずっと置いて行かれたようで
本っっ当に辛かった。
元々、7月15日に札幌から始まったツアーはその後名古屋、大阪、東京、福岡を周り
大阪は3日間の予定で、台風で延期された初日の公演以外は2日間通常通り行われた。
その後発売されたDVDに収録されたのは、11月の振替と追加の大阪公演を含まずツアー最終日とされる福岡公演だった。
残すべきは初日の札幌だろう。私がスタッフならそうする。
すうが居なくなって、会見が行われた4月からたった7か月。
このとき、もう本人たちは少しそれに“慣れた”ように見えたのが寂しかった。
そんなに前を向いて、勝手に進んで行かないでって。
ただ、声を大にして言いたいのは台風で公演が延期された大阪初日のチケットを持っていた私たちファンは
すうが居なくなった6人の関ジャニ∞を観るのはこの11月17日が初めてなのよ。
ヤスの体調のこともあって、もしかしたら構成を練り直す時間も足りなかったのかもしれない。
でも、初日の札幌や、DVDに収録されている福岡公演とセットリストが変更されていることもあり得ないと思った。
アンコール前の大阪ロマネスクも新曲に変更して…。この曲を省く意味が本当にわからない。
一番腹が立ったのは、メインステージに立たせて紹介した、なにわ男子。
いや、分かるよ。
自分たちが見てる景色を後輩たちにも見せてあげたいのは。
後輩たちを育てたいのも分かってる。
関西を盛り上げたいのも分かってる。
エイトのコンサートに関ジュのファンが来てることも分かってるよ。
でもそれ、すうが居なくなった6人を初めて見る人たちの前でやるべきことじゃないでしょうよ。
「俺たちはもう最前線から退きます」とでも言いたいの?
このタイミングのコンサートでなにわ男子に1曲分尺をあげるくらいなら、大阪ロマネスクも新曲も両方やってよ。
今までの関ジャニ∞の意思を継いで、新たに6人で進んでいくって覚悟を見せるためのコンサートだったんじゃないの?
全部、エイトと向き合える時間にしてほしかった。
この喪失感を抱えてしまっていることが罪なのかと思った。
オープニング、6人で出てきたエイトを見た瞬間から、始まる前から、むしろ会場に入る前から、あの会見から、もうすでにずっっと感情はぐちゃぐちゃなのに
最初に「見慣れない景色だと思います」って言ったりょんの言葉から涙も止まらないのに
こんなにもエイトが私たちの気持ちを置いて行ったコンサートは初めてだと思った。
しかもホームのはずの大阪で。
初日をスタンドで観て、2日目はアリーナのバックステージ前でめちゃくちゃ近くで観られて嬉しいはずなのに
バカにされてんのかと思った。
こんな形が6人にとっての“前への進み方”なら、もう付いていけないかもしれないとも思った。
すうも、6人になったエイトも、こうなったことがもう“仕方ないこと”として開き直ってるようにすら見えてきた。
ある程度、仕方ないことは分かってる。
もう大人だし。
でも、内くんが欠けたときから何度でも言うけど、もう少し一緒に立ち止まってほしかった。
本人たちがしたと言う話し合いの内容も、
本当の気持ちも、
会見で語ってくれたこと以外、私たちには何も分からない。
どこかに嘘があったとしても、どれかが本音じゃなかったとしても
深読みすればするほど、所詮はアイドルというビジネスだもんなと思ってしまう。
どの言葉を信じて誰を見ればいいのか分からなくなった。
「すうが居なくなってもやっぱりエイトはエイトだ」と
このコンサートを観ればまた同じ気持ちで応援できるとどこかで自分勝手な期待をしていたのかもしれない。
すうの声が聞こえない今までの曲、聞き慣れない歌割り、見慣れない振り付けとフォーメーション。
内くんが欠けたときとは明らかに違う、なんかもう知らないグループになってしまったような
純粋に今までと同じようにエイトが大好きだと言い切れない自分自身も、嫌になった。
そのまま、2018年の大晦日も6人で紅白とカウントダウンコンサートを終え
渋谷すばるはジャニーズ事務所を退所した。
関ジャム以来、本当に一度も姿を見せなかった。
もうすうはしばらく、公の場には出たくないのかもしれない。
すうの声も音楽も、数年は聴けないのかもしれないと思った。
すうが脱退したとき、りょんは
“これからはぼくが引っ張っていきます”とメールを送ったという。
それでも、りょんはその年が明けた2019年2月に事務所退所の意向を伝えたと
3月7日、週刊文春が「錦戸亮“脱退”で関ジャニ崩壊危機」と報じたとき、
私のジャニーズ人生に追い打ちをかけるように
二度と抜けない刃を心臓に突きつけられ、えぐられた気がした。
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