見出し画像

【エッセイ漫画】お金の使い方が変わった話



みなさんこんにちは、菜っぱです。

最近買い物をしている時に気がついたのですが、私、以前とお金の使い方が全く変わったんです。

前は一万円あったとしたら化粧品だとかちょっと高い服をたくさん買っていたけれど、今はホームセンターで豪遊が関の山なのです。

私自身はこの変化を成長だと思っていて、「やっと他人に振り回されずに自分の意志でいろんなことを選べるようになったな」と感じてきます。

どうしてこうなったのか。自分なりに振り返ってみました。

二十代前半の頃は強烈にみんなと同じものになりたかった

私は小さい頃から自分が周りの子供と比べて変わっているらしいということは自覚していました。

だって、どんなに頑張っても『みんなとおんなじ』にならないんですもの。

自分の好きなものへの集中力は苛烈と言ってもいいくらいで、一度勉強にハマると授業を全部覚えちゃうのに、興味がないことには全くといって取り組めない。

そんな凹凸のある子供、それが私でした。

多分、その時にちゃんと検査をしていれば私は発達障害だとか、そういった診断がついていたんじゃないかな、と思います。

(今大人になっても調べられますが、今のところ私はこの特性が元になって困っている状況ではないので、あえて病院には行ってません。困った時に行こうかと。)

そういう習性があると、子供たちの間では弾かれがちになりますし、軽いいじめにもあいました。昨日仲良くしていたのに、いきなり輪から弾かれる、というよくあるやつですよ。

あれって、結構怖いですよね。今でもあの時の気圧が急に変わったかのような気分の悪さはたまに思い出すことがあります。

何が原因かはわからないけれど、急に嫌われた。

どうやら私に原因があるらしい。

原因は何?

みんなと同じように動けなかったから?

ぐるぐるぐるぐる考えは頭の中を巡って、暗い穴から抜け出せなくなる、あの苦しみ。

私はそれがトラウマとなって、輪から弾かれることに対してトラウマを持つようになりました。

社会人になってもそれは同じで、会社の人に嫌われたくないだとか、同じチームの人に面倒なやつだと思われたくないと強く思うようになります。

そんなこんなで私は自分の意思や好みとは裏腹に毎日、身にまとうものや化粧品を駆使して『私が思うちゃんとした社会人』のコスプレをしないと会社に行けない人になってしまったのです。

みんなと同じじゃないといつか省かれてしまう。そんな恐怖を胸に抱えながら過ごす社会人生活は私にとってあまりにもストレスフルな現場でした。

『社会人コスプレ』をやめるきっかけ

ストレスフルな現場に長くいると、体もだんだん壊れてきます。

私はそんなこんなで、会社を辞めてしまいました。

会社をやめ、一応漫画家として開業した私でしたが、すぐにお仕事が来るわけもなく、収入はどんどん減っていく一方。

なんとか浪費を減らさなくちゃ。そう思った私は買うものを精査して、支出を減らすことにしました。

今まで義務として購入していた服はくたびれて生地がダメになるまで着ることにして、コスメは化粧が必要ない職業なので買わずに、保湿クリームだけ買うことにしました。

そんな生活を続けるうちに、私はあることに気がつきます。

あれ? 私、別に不幸になってない。

『私』という人間は服やコスメを買わないと幸せになれない人間だと思い込んでいたのですが、全然平気だったのです。

それよりも厳選して買った素敵なものが周りに増えた喜びの方が大きい……。

あ、そっか。服とかコスメとかはそれが欲しくてそれを買うと幸せになる人のために存在しているもので、本当は好きじゃないのに義務で買う必要なんかないものなんだ。

私はそんな当たり前のことにやっと気がついたのです。

まとめ

今、少しずつ収入が増えて以前よりも買えるものが多くなっていますが、私はあんまりものを増やしたくないな……と思っています。

私ってどうやら大量のものを管理するのが苦手みたいなんですよね。

みんなそれぞれ自分に合うものの量があると思うので、ミニマリスト、とまではいかなくとも、きちんと管理できるだけのものを持って生きられるようになるのが、これからの私の目標です。

以前は全く買わなかった服やコスメも少しずつ買うようになってきました。ちょうど、買わずにずっと着古していた服たちがくたびれて入れ替え時期に差し掛かっているので。

でもこれからは他人から見た自分の印象に振り回されず、自分の好きな服を買いたいなと心に決めています。

私はもう、社会人のコスプレをしなくても、服を着られる人間になりましたので。



投げ銭は菜っぱが生きていくために使わせて頂きます。