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沈黙を制する

おしゃべりで常にに相手の顔色を伺いながら、笑わすのに徹する。ずっと中学生までは、そんなでした。人が笑ってくれるのが楽しい。

高校生になって前の席の女の人に興味を持った。彼女は、とても暗く、重く、お世辞にも青春の高校生とはかけ離れていた。

髪は腰ほどある黒髪で一本、一本が少し縮れているが丁寧にまっすぐ伸ばして整っていて、肌は、全体的にニキビの跡があり眉毛は、消えそうに薄かった。

美人ではないのに、如来像のように落ち着き、全て悟っているようなどっしりとした安定感があった。

彼女を笑わせてみたい!と思うようになり、距離を縮むる活動が始まった。何か、話すたび彼女の反応が気になった。

40人ほどいる生徒たちの中でスポットライトを当てたように彼女の気配を気にするようになった。人生で初めてこんなに人をリサーチしたことはなかった。

どうしたら、笑わすことができるか?それは、私にとって、心を開き中に入れてもらうということへの興味である。

彼女は、誰とも、話さす、1人で席で静かにすることをして帰っていく。まじめさは、あまり感じない。少し、ヤンキーっぽい強さを感じた。

1人でいる寂しさや不安は全く感じないのだ。彼女に話しかけ、彼女の気を引き、彼女の反応をみながら観察をした。

猫好きな事や家が意外と近い事や個性的なセンスの良さを持っていることを知った。家が近い事をきっかけに一緒に学校へ行くようになり学校帰りにお茶をしたり、買い物に出かけるようになった。

2人きりの時間は、いつも沈黙に困らされた。彼女は基本無口なのだ。けれど沈黙を全く恐れていないのだ。

彼女との沈黙は、とても不思議な時間でもあった。沈黙になれ、当たり前になる頃には私も沈黙が怖くなくなっていた。

ある時、新しい友達と2人きりになるシーンがあった時、私の沈黙に相手が必死に話を探している事に気付いた。

沈黙をコントロールすることができるようになると相手を自分のペースに持っていくことができるんです。彼女からいろいろ学びましたが沈黙の修行が1番習得して大きかたった宝になりました。

今でも彼女は、1番の親友です。


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