見出し画像

僕と拠り所〜王位開戦編 宇宙の矛先 僕の未来

直人「姫花!ヒメコ!」

ヒメノ「2人とも…どうしてこんな…私が逃げろっていったせい?」

茂庭「酷いな…まずは家の中に!」

メイド「いけません…今戻っては…」

直人「お前は姫花の別荘の?」

メイド「はい…上空から降ってきたものに対して危険を感じ、護神会に連絡を入れようとした時…」

高嶺「何者かに襲撃されたってこと…」

姫花「ゴホ…ゴホ…そう…ヒ…メノ…おねえ…様……あいつらは…ゲホ…」

ヒメコ「姫花!姫花ーーーーーー!」

ヒメノ「よかった…2人ともまだ意識がある。」

直人「早いとこ運天使わねーと…まずいかもな…」

ヒメノ「でも…うち…運天ないよ…元からそんな力…ない…」

高嶺「大丈夫!治癒能力なら少しは心得てるから治せるかも!」

茂庭「恭子?そんな力…」

高嶺「あったよ!覚えてないの?」

茂庭「あ…ああ…」

直人「とにかくまだあいつらと距離が近い…もっと距離をとったほうが身の…はっ」

閃光のように直人の顔面目掛けて何かが飛んできた。
それを並外れた動体視力のみで直人はかわした。

ヒメノ「なーたん!今の何?」

メイド「あれは私たちが襲撃された者の正体…」

姫花「皆さん…逃げて………」


鏡「蒙開炎宴(もうかいえんげ)…摩利支天!何はずしてる。全部ぶっ殺せ。」

摩利支天「あれをかわすか…人とは思えんな。」

鏡「もうすでに人ではない…あいつはもののけの類と変わらん。」




茂庭「ちっ…どこから撃ってきてる…暗くて見えない…」

高嶺恭子が地面に崩れて大量の血が口から流れ出た。

茂庭「恭子?恭子!」

高嶺「大丈夫…ちょっと見ちゃいけないもの見ちゃっただけ…」

直人「おいおい…大丈夫なのかよ…」

高嶺「直人さん!また来るから避けて!」

直人「あ?」

今度は別な方向から飛んでくるものをヒメノが受け止めた。

ヒメノ「なーたんのこと狙ってる…マジでムカつく…」

高嶺「はぁ…私が見れるのはここまでのようです。あの山の茂みを前後左右に動き回っているようです。私が見えたのは2人の女の子…名を鏡と摩利支天と呼び合っていました。」

茂庭「なんだって……今…なんて……」

高嶺「あとね…これは大事なこと…大事なことだからよく聞いて………一葉………」

茂庭「待って…今、僕たちの周りに流を張るから…もう空にはいらないからね。」

茂庭はここにいる数人に対して何重にも結界を張り詰めた。

茂庭「それで…恭子」

恭子は茂庭を抱き寄せてキスをする。

直人「おいおい…」
ヒメノ「い…今?」
姫花「…っ…」
ヒメコ「………」
メイド「あら………」

茂庭も高嶺の背中を強く抱きしめ髪を撫でながら続ける。

お互いが目を見つめ合い。何か疎通を交わしているように見える。


茂庭「恭子…僕は大丈夫…」

高嶺「もう…どこにも行かないで…」




高嶺「死なないで…一葉………」


少し離れたところで大きなロボットと巨神が無限に広がる闇とぶつかった音が宇宙に響き渡った。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?