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僕と拠り所〜王位開戦編 宇宙の矛先 僕たちの未来②

あれからどれほどの時が経っただろうか…
僕は彼女と初めての唇を交わしている。

嬉しくて…切なくて…脆くて…暖かくて…

その全てが僕と恭子の中を駆け巡る。

茂庭「大丈夫だ…恭子…」

泣き喚く恭子の姿に胸が痛む。

恭子「いや…いや…嫌…」

茂庭「僕はどこにも行かないさ…恭子の千里眼がそう見せたとしても僕は死なない。」

恭子「嘘…だって今まで一度だってこの力は未来を変えられたことがないもの。」

茂庭「それは嘘だ。」

恭子の流す涙を僕は親指で拭いとる。

茂庭「そうじゃなきゃ今頃恭子は死んでるよ。何度も何度もね…僕が見てきたからわかることだ。ミチオや出流…彼らに助けられたんだ。」

その頃山奥では


鏡「摩利支天!一体どういうこと?」
摩利支天「永従結界だ…ちっ面倒な相手だよ…だけどね鏡………」

摩利支天がにっこりと微笑んだ。

摩利支天「勝機は我らにある!!!」


草陰から2人の少女が顔を出した。

大葉枝「は〜ねむねむ〜」
小葉枝「寝たら殺すからな!まだ起きてろ!」

大葉枝「だって小葉枝〜」
小葉枝「使えん姉御…ほら摩利支天に貫通を与えんか!」

大葉枝「かんつーーーめんどくさい……」
小葉枝「ギャーーーもうイライラする!大葉枝…いい加減にせんとお前も殺すぞ!」

大葉枝「良いよ…死ねば一生眠ってられる…うーん…でもしょうがない…うちらの力はバフとデバフ…小葉枝もあの結界をなんとかしーよ。」

小葉枝「お前の力があってこそだろうが!もうすでに脆は付与させてるから貫通が欲しいとな・ん・ども言ってるだろーが!」

大葉枝「あーはいはい…めんどくさい…わかりましたよー」

小葉枝「おい…めんどくさいっておま…」

大葉枝「貫通付与〜摩利支天これで攻撃は通るはずだからもう一回やってみなよ。」

摩利支天「ンーフフフフフ…助かる。双子の姉妹神らよ」

鏡「次で仕留めてよね…摩利支天…」

摩利支天「当たり前だ。」



放たれた矢が恭子の頭目掛けて飛んでいく。

幾重にも重なる結界を次々と破壊してその矢は進んだ。


茂庭はその矢に気が付けなかった。
自分の結界が鉄壁すぎるが故の安堵が彼をそうさせた。

直人「結界が…茂庭!」
ヒメノ「嘘…」
茂庭「はっ…………バカな……恭………」

矢が高嶺の頭を貫通する手前で失速し真っ二つに割れ一命を取り留めた。


「阿保が…女も1人守れねぇーのかよ…ってか何?この世界で初チュー?ウブがウブだぜ。」

茂庭「は………ごめん…」

今度は茂庭目掛けて飛んでくる矢を一筋の太刀筋が轟音と共に闇絵とかき消した。

「危ねぇ…ったく…任せらんねーな…」

直人「お前は…」
ヒメノ「あんたも私たちを殺しにきたの?」

「あっ?ちげーよ…クソガキビッチ野郎…」

ヒメノ「ビッ…私はなーたんだけを愛してるんだからそんなんじゃないってば!」

直人「ヒメノうっせぇ!今はそんなことどーでも良いだろうが…で…なんでお前がここにいる。」



直人「八咫上」

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