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「あひるの空」全51巻振り返る14巻

こんばんは!なおとです。
今回もあひるの空全巻振り返りやっていきます。

今回も下記フォーマットでやっていきます。

1.本巻の注目キャラクター
2.連動して読むならこの巻
3.さらに深読みポイント

グズ高が横浜大栄との練習試合に向け各々がレベルアップのため特訓に勤しむ中、IH出場を掛けて4校がしのぎを削る。後が無い新丸子高校は、最終戦横浜大栄に挑む。果たしてIHへの切符はどの高校にーー。

1.本巻の注目キャラクター

14巻は何と言っても「千葉真一」でしょう。
2ⅿを超える巨体から繰り出すパワーは作中でも随一。ど派手なダンクも見どころですが、地味なFTの確率の良さも千葉のプレイヤーとして如何に優良かが伺えます。
ですが、千葉の最大の魅力は技術などではなく、圧倒的なキャプテンシーと人間としての器ではないでしょうか。
新丸子高校をプレイだけではなく、精神面でも支柱として背中の4番を身に着け皆を引っ張ります。
同期では新城東和の高橋とがミニバスからの付き合いで、横浜大栄戦後には清修大で一緒にバスケをしよう、と誘いを受けます。
最初こそは断りますが、バスケに対する熱が消えず最終的には浪人した末に清修大への進学を決めます。

横浜大栄戦では敗北こそしますが、丸高のメンバーは勿論、百春に対しても大きな影響を与えることになります。

ちば

これは百春が追い求めていたキャプテン像そのものだと思います。
逆言えばこの頃の百春はただ背番号4番を付けていただけで、技術は勿論精神面でもまだまだ未熟といのが、15巻から始まる大栄戦で見て取れます。

そして千葉を語るには外せないのがこのシーン。

-日向武史-あひるの空-第14巻-–-漫画BANK

誰よりも悔しいはずなのに、チームの前では見栄を張り最後までキャプテンで居続けたのには心打たれました。
そして、バスケに対して諦めきれてない千葉が伺えます。

この悔しさや後悔からどう「動く」か。あひるの空ではこの光景がよく見られます。動かなければただを昔を懐かしむだけ。残るのは燻ぶったまま消えた昔の熱だけです。
好きなことを出来るときに好きなだけしないとそこに残るのは、あの時しておけば良かったという後悔だけが残ります。
これは多くの人に当てはまりますね。学生という貴重な時間をどう使うか、そして結果はどうあれそこからどう動くか。

あひるの空は勝った負けただけではなく、こういった人生の岐路考えさせるメッセージも多く籠められています。

39巻から物語がまるで決定した未来に向かうように過去を振り返るように描き始めたのはそのせいでしょう。

2.連動して読むならこの巻

絶対的に35巻より始まる丸高戦です。この試合は百春が完全にキャプテンとして昇華する試合です。
まさにプレイで引っ張り、チームの精神的支柱としての大活躍します。

-日向武史-あひるの空-第38巻-–-漫画BANK (1)

このシーンは丸高ラスト、百春のFTの場面です。逆転勝利を掛けた場面です。昔の百春ならありえなかったでしょう。

信頼してる。絶対的に

完全に「キャプテン」に昇華しきった場面です。苦手なシュートを猛練習で超え、精神的支柱、そして大ケガをしてもそれを気づかせないようにプレイしきったその心意気はまさに「千葉」が見せたキャプテン像そのものでした。

3.さらに深読みポイント

今回はトキワと千葉の関係性を紐解きます。
トキワ自身冷めていたバスケを千葉の熱心な勧誘によりバスケ部に入部します。
トキワが千葉に心打たれた形ですが、これって空と百春に似ていると思うんですよね。
空のしつこい勧誘に心打たれて一度諦めたバスケを再び始めます。トキワに似ています。
さらに36巻では回想としてトキワと千葉の過去が深く語られます。千葉からトキワに受け継がれた4番の魂。クズ高に負けはしましたが、確実に次の世代受け継がれていきます。

そもそもクズ高と丸高は似ています。元はヤンキー高で、優秀な監督がいて空と千葉のような熱いプレイヤーがバスケ部を作り上げる。丸高が無名ながらにIH予選を勝ち上がっていく姿は未来のクズ高を示していると思います。
あひるの空は勝敗とか二の次で、魂がどう受け継がれていくかに比重を置いていると思っています。
丸高はちゃんと受け継いでいます。千葉の精神を。IHには行けなくても丸高にはちゃんと千葉がいたと分かるほどに。
次はクズ高ですね。空や茂吉は百春が残した魂を引き継げるのか。
そして百春は千葉のように後悔からどう動いたのか見物です。

14巻の振り返りはここまでです。
次からは遂に同好会設立を掛けた横浜大栄戦が始まります。
それでは15巻振り返りでお会いしましょう!


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