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【PT日記】運動療法の結果とは何か?

よく理学療法は臨床家として、結果が大事だと言います。職人的な感じですね。「結果を出さないと!」とか「結果を出せるために手技を勉強する。」とか。

僕も若い頃はそうでした。結果が全てだと。

今でも患者さん、クライアントさんと関わるからには結果を出す!という思いは同じです。でも若い頃とは、結果の意味が違っています。特に予防運動の世界に飛び出してからは、、、。

多くの方の使う結果という意味は「症状の改善」のことでしょう。結果とは症状の改善ではないということに気づきいました。

今の僕の結果とは、意識しなくても日常的な生活で再発しないということです。

つまり、症状が改善するのは当然であって、正直何をしても改善すると言えば改善します。それはマッサージでも、気功でも、鍼でも、スラストテクニックでも、インソールでも、筋トレでも、傾聴でも、、、。

でもそれが一時的であったならば、僕は残念ながら結果ではなくそれは変化だと思ってしますのです。つまり変化を出したのであって治っていないと。

結果」とは「治ること」であり、「変化」は「治っているのとは違う」ので結果ではないというのは今の考え方です。

例えば、風邪による発熱に対して解熱剤を投与するのは、解熱という変化であって風邪を治しているのではないですね。つまり変化によって不快を和らげることはできるけど、風邪は自身の免疫でしか治せないということです。

治すのが結果であるならば、治したのは解熱剤ではなく本人の免疫です。だから、医師が風邪を治したというのは適切ではないですね。

同じく、運動療法でも、痛みが減ったという変化があったとして、その原因を追求して再発しないという状態にまでなれば治ったつまり結果が出たということですが、再発するようであればそれは変化を出したに過ぎないということになります。

多くの整形外科でも、痛み止めや湿布で様子を見ましょうというのは、原因は分からないけど、症状はやわらげられるよと。そのうちに自分の体が勝手に治してくれるからという意味ですね。

不安なら筋トレとかする?という感じで運動療法が処方されているところも多いでしょう。

僕はその現状はもったいないと思っています。また対症療法の変化のことを結果を出していると捉えているセラピストがいたとしたら残念だなと思います。もっと原因を追求できるはずだと。再発しないところまで因果関係を見つけて、対症療法と根治療法の療法を提供できるはずだと。

もちろん、対症療法にも意義はあります。不快な状態を軽減することは重要です。でも治ったという言葉には、結構医療者側のおごりの部分も多いのです。謙虚に考えれば、変化を出しただけかもしれません。

結果を出す。」という言葉、色々と考えさせられますね。

僕もまだまだ分からないことだらけですが、意識として再発させないという結果を求めてもっともっと勉強していきます。

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