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予防運動関連まとめ

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予防医学を運動の側面から実現するのが予防運動療法です。予防運動の考え方や啓蒙のための記事を集めました。
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#インソール

【臨床日記】足底板は必要なのか?

最近は小さな子どものシューズにも足底板が入っていて、それも医師監修とかいって、さも全ての人に必要ですみたいな傾向がありますが、それ本当にいりますか? 足底板がある事で足の踏ん張りがいいとか、膝の負担が減ったとか効果がある人もいます。 でもそういう人は足の機能が低下している人です。 足の機能は勝手には低下しません。 理由があって低下します。 その理由は多くは骨格を無視した姿勢や不良姿勢、そして偏った運動習慣や生活習慣です。 ということは足底板よりも大切なのは、姿勢と習慣を変

【臨床日記】脚長差が原因なのにどこも見てくれない、、、

先日いらした方は足部外側の痛みでいらっしゃいました。 外側の痛みの原因は、足部の外返しによる衝突です。 明らかに踵骨も内側に倒れ(外反)、外果と踵骨の衝突によってインピンジメントのようになっていました。 今まで、数々の体操法を試してきたそうです。 インソールやテーピング的な靴下も使用されていました。 いろいろ試してもやはり痛みが取れないということで当店ということになったようです。 原因はとてもシンプルで、脚長差が9㎜ありました。 それを足部を潰すことで自ら補正していたので

【Q&A】Q:子ども向けの靴でおすすめありますか?

A:できるだけ裸足がいいと思います。 可能ならサンダルか草履。 靴を履くなら、できるだけ余計なことをしていないものがいいでしょう。 子どもの頃から「インソールでアーチをサポート!」みたいな変なものには注意しましょう。 子どもの足はサポートして作るようなものではありません。 大人の発想で、扁平足をサポートして直すみたいな、、、。 2歳くらいまでは全員扁平足ですし、4歳から6歳くらいで出来上がるものなので、焦ってインソール付きの靴なんて選ばないようにしましょう。 それよりも、

【臨床日記】立つだけで足のアーチを刺激する?インソールの矛盾

足のインソール(足底板)ってたくさん出てますね。 履くことで力が発揮できたり、バランスが良くなったりして体が変わる!みたいなものが多いです。 確かに、足の威力は半端ないです。 でもですね、靴履いてる動物はいないわけです。 インソールがないと健康ではないとか、体が歪んでしまうとかはおかしいですよね。 結局は、体の機能低下を補っているはずです。 足の機能低下のない人にインソールは必要ないはずです。 ちなみに僕には要りません。 日々サンダルかベアフットシューズを基本としています

【臨床日記】足部のアーチサポートは硬くていいのか?

お正月に雪道を散歩していて思うことがありました。 その道はアイスバーンになっていて、車のタイヤの跡や除雪車の跡などでぼこぼこになっていました。 普通の防寒用の靴を履いていたのですが、足底からその道のぼこぼこは伝わって来ました。 そして、自分の足部がその隆起に上手に対応していることがよく感じられました。 足に対して道の右側が高ければ足部は左に倒し、左が高ければ右に倒し、よくまぁ柔らかく動くものだと。 足部のアーチは恒常的に下がると扁平足という状態で病的なものとして扱われます

【啓蒙】脚長差があったらすぐに補高、というわけではありません〜全身を把握する必要性〜

脚長差は機能性と構築性に分けられ、機能性であればその原因を取ることが先決ですが、構築性の場合には、何かしらの補完が必要なことが多いです。 代表的な補完は「補高(ほこう)」です。 僕のところでは補高用の専門のインソールを用いて補正をしています。 数年来の悩みが補高用インソールを入れた側からゼロになるという方もいますので、その効果は抜群です。 ただし、脚長差があるから全員にその短い分の高さをインソールで処方するかといえばそうではありません。 短絡的に補高することで、かえっ

脚の長さコーディネーター®︎

私が代表理事を務める一般社団法人日本ヘルスファウンデーション協会では、脚の長さを見極めて、適切に補高用インソールを提供するスペシャリスト資格「脚の長さコーデイネーター®︎」を発行しています。 講座はe-Learning(2時間)と実技講座(6時間)の計8時間です。 今回はなぜこの資格を作ったのか、どんなことができるのか、どんな方に取得して欲しいかなどを解説します。とても意義のある資格ですので最後まで読んでいただけると嬉しいです。 【知らないで損している人を救いたい】世の

脚長差をあなどってはいけない

【脚長差とは?】左右の脚の長さが違うことを「脚長差」と言います。 よく民間では骨盤が歪むと脚の長さが違うとか言いますが、医学的には以下の二つに分けられます。   ・器質的(構造的)脚長差:骨格が原因   ・機能的脚長差:骨格以外が原因 器質的脚長差は主に以下の原因で起こります。   ・成長期の過剰な荷重刺激による成長抑制(ヒューターホルクマン則)   ・骨折などの外傷後の後遺症 多くの場合、スポーツ動作が影響していることが多いです。 機能的な脚長差は主に以下の原因