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一喜一憂しないメンタル

同じ時代、同じ環境に生きていても、楽しく生きられる人もいれば、そうでない人もいます。

それには様々な要因があると思いますが、その人のメンタルの状態、すなわち考え方や受け止め方も一つの大きな要因かと思います。

同じ出来事に遭遇したとしても、その人の受け止め方によって、その出来事の印象は大きく変わるからです。


「塞翁が馬」の故事をご存じでしょうか?

ある村から飼っていた馬が逃げ出して、村人が悔しがっていた時、

一人の老人が、「これが福を呼ぶかもしれない」と言いました。

しばらくすると、逃げた馬が立派な数頭の馬と共に村に戻ってきて、村人は大喜びします。

しかし、老人は今度は、「災いを招くかもしれない」と呟きました。

その言葉通り、戻ってきた馬に乗っていた老人の息子が落馬して骨折し、村人は悲しみます。

その時に老人は、「ひょっとしたら、これはいいこともしれない」と言いました。

しばらくして戦争が始まったのですが、老人の息子は骨折していたため戦争に出なくて済みました。

というようなお話です。

どんな出来事にも、常に複数の解釈の仕方がある、ということですね。


一見悲しい出来事も、時間が経ってみれば良い経験になることがありますし、

一見嬉しい出来事も、のちの不幸の種になってしまう場合もあり、

悲観的になりすぎるのも、調子に乗りすぎるのも良くないということですね。

目の前の出来事や、今の自分の状況によって、あまり先のことを決めつけないほうが良い、ということでもあります。


私自身、過去のしんどかった時代や苦しかった出来事が、自分の成長を促し、同苦の気持ちを培い、今ではその経験が全て役に立っている、という実感があります。

人生というのは、最後になってみないと分からないものですから、

その時々の出来事に、一喜一憂しないメンタルを築いていくことが大切かと思います。

今現在の自分の知識や能力、環境や人間関係が、完全にその人の幸不幸を決めるのではなく、

その人のメンタルによって、現在の幸不幸の感じ方や、未来の幸不幸の感じ方が決まる、というふうに私は考えています。


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