伝承遊び遺産（北海道・下の句カルタ②）

さて、ここまでくると
「下の句カルタ好きです」
と言えるのだろうか

まだ
「愛してる」とはいえない

では、愛してると言えるように
それぞれの世にも奇妙な
板を
文字を
いや歌をみてみよう。

やっぱりなんじゃこりゃがおおくて

キャプションに声にならない
心の声をいれてみた

001　天智天皇　
秋の田の　かりほの庵の　苫をあらみ　わが衣手は　露にぬれつつ

「我衣手ハ」一回見えるとわかる

002　持統天皇
春すぎて　夏来にけらし　白妙の　衣ほすてふ　天の香具山

「衣」はわかるが
どないしたら「干」やねん

003　柿本人麻呂
あしびきの　山鳥の尾の　しだり尾の　ながながし夜を　ひとりかも寝む

百歩ゆずって、「な」はええけど「か」にみえない。「の」に濁点にみえる

004　山部赤人
田子の浦に　うち出てみれば　白妙の　富士のたかねに　雪は降りつつ

これはいいこ。わかりやすい

005　猿丸大夫
奥山に　紅葉踏み分け　鳴く鹿の　声聞くときぞ　秋は悲しき

「聲」というより「声」にちかい

006　中納言家持
鵲の　渡せる橋に　置く霜の　白きを見れば　夜ぞふけにける

白ちゃうやん「志」やん

007　阿倍仲麻呂
天の原　ふりさけ見れば　春日なる　三笠の山に　出でし月かも

まれにみるわかりやすさ

008　喜撰法師
わが庵は　都のたつみ　しかぞすむ　世をうぢ山と　人はいふなり

「を」の旧字体ハなんや？？

009　小野小町
花の色は　移りにけりな　いたづらに　我身世にふる　ながめせしまに

我身よに

010　蝉丸
これやこの　行くも帰るも　別れては　知るも知らぬも　あふ坂の関

やはり「し」は「志」

011　参議篁
わたの原 八十島かけて 漕き出でぬと 人には告げよ あまのつりぶね

「に」ってよめへん

012　僧正遍昭
天つ風　雲のかよひ路　吹きとぢよ　乙女の姿　しばしとどめむ

これはいいこ

013　陽成院
筑波嶺の　みねより落つる　みなの川　恋ぞつもりて　淵となりぬる

なんやわからんかったけど「恋」だった

014　河原左大臣
陸奥の　しのぶもぢずり　誰ゆゑに　乱れそめにし　我ならなくに

「みたれ染」ってことか

015　光孝天皇
君がため　春の野にいでて　若菜摘む　わが衣手に　雪は降りつつ

「に」嫌い

016　中納言行平
立ち別れ　いなばの山の　峰に生ふる まつとし聞かば　今帰り来む

つ・・・・・つ？？？？

017　在原業平朝臣
ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは

なぜ「紅」とかかず、「からくれ」で止めたんや

018　藤原敏行朝臣
住の江の　岸に寄る波　よるさへや　夢のかよひ路　人目よくらむ

言われてみると「愛」っぽいけど「夢」

019　伊勢
難波潟　短かき蘆の　節の間も　逢はでこの世を　過ぐしてよとや

「あいで」に見えるけど「あハで」ということか

020 　良親王
わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ

「を」が旧字体だからややこしい

021　素性法師
今来むと　いひしばかりに　長月の 有明の月を　待ち出でつるかな

「明」の字がむずい

022　文屋康秀
吹くからに　秋の草木の　しをるれば むべ山風を　あらしといふらむ

なんとなく「むべ山」

023　大江千里
月見れば　ちぢに物こそ　悲しけれ わが身ひとつの　秋にはあらねど

「身」が「刃」に見えてくる

024　菅家
このたびは　ぬさもとりあへず　手向山　紅葉のにしき　神のまにまに

紅葉に見えん「おふ」に見える

025　三条右大臣
名にし負はば　逢坂山の　さねかづら　人に知られで　くるよしもがな

「に」がやはり曲者

026 　貞信公(藤原忠平)
小倉山峰のもみぢ葉心あらば
今ひとたびのみゆき待たなむ

「今一度の」はええけど「御幸」かな？

027 　中納言(藤原)兼輔
みかの原わきて流るる泉川
いつ見きとてか恋しかるらむ

もういや、お前は「つ」ではなく「川」やねん

028 　源宗干朝臣
山里は冬ぞ寂しさまさりける
人目も草もかれぬと思へば

素直！いいこ！

029 　凡河内躬恒
心あてに折らばや折らむ初霜の置きまどはせる白菊の花

まぁまぁ「おき」としよう

030 　壬生忠岑
有明のつれなく見えし別れより暁ばかりうきものはな

なぜ、これが「か」なんや…いー

031 　坂上是則
朝ぼらけ有明の月と見るまでに吉野の里に降れる白雪

なんでか「よしのこ」にみえる

032 　春道列樹
山川に風のかけたるしがらみは流れもあへぬもみぢなりけり

「流」はええんやけど、「れ」！「れ」！！

033 　紀友則
ひさかたの光のどけき春の日にしづ心なく花の散るらむ

「つ」が「川」と認めますが濁点は存在しないのか

034 　藤原興風
たれをかも知る人にせむ高砂の松も昔の友ならなくに

これはいいこ

035 　紀貫之
人はいさ心も知らずふる里は
花ぞ昔の香に匂(にほ)ひける

うん。だれがどうみても「花ぞ」

036 　清原深養父
夏の夜はまだ宵ながら明けぬるを
雲のいづこに月宿るらむ

うんいいこ

037 　文屋朝康
白露に風の吹きしく秋の野は
つらぬきとめぬ玉ぞ散りける

ぎり「つらぬき」

038 　右近
忘らるる身をば思はずちかひてし
人の命の惜しくもあるかな

「命」がよめんなぁ

039 　参議(源)等
浅茅生の小野のしの原忍ぶれどあまりてなどか人の恋しき

そのまんま。逆に焦る

040 　平兼盛
忍ぶれど色にいでにけりわが恋は
ものや恩ふと人の問ふまで

「おや？」にみえるけど「物や」

041 　壬生忠見
恋すてふわが名はまだき立ちにけり
人知れずこそ思ひそめしか 　

ぜんっぜんよめへん。どこがなんやこら

042 　清原元輔
ちぎりきなかたみに袖をしぼりつつ
末の松山波越さじとは

「すゑの松山」が「末の松山」

043 　中納言(藤原)敦忠
あひ見ての後の心にくらぶれば昔はものを思はざりけ

「むっしい」にみえる

044 　中納言(藤原)朝忠
あふことの絶えてしなくばなかなかに
人をも身をも恨みざらまし

ここでもでた「を」の旧字体

045 　謙徳公(藤原伊尹)
あはれとも言ふべき人は思ほえで身のいたづらになりぬべきかな

おぼえた。刃に見えるけど「身」

046 　曾禰好忠
ゆらのとを渡る舟人かぢを絶え行くへも知らぬ恋の道かな

なんか感じやと思うねんけど、なんやろか。いちばんむずいかもしらん

047 　恵慶法師
八重むぐら茂れるやどの寂しきに
人こそ見えね秋は来にけり

こらまたむずい。わかっててもよめへん。かろうじて

048 　源重之
風をいたみ岩打つ波のおのれのみ
くだけてものを思ふ頃かな

「くだりて」にみえる。おなかくだって、なにたべたっけ？って考えるうたにみえた。

049 　大中臣能宣朝臣
み垣もり衛士のたく火の夜はもえ
昼は消えつつものをこそ思へ

「は」は「ハ」おぼえたおぼえた

050 　藤原義孝
君がため惜しからざりし命さへ長くもがなと思ひけるかな

「な」が納得いかん。なんやこら

ひとやすみ

こうしてみると、
旧字体っておもしろいなぁ。
なんとなくみてるけど
街にもあるような気がする

納得がいかない「な」　も
鰻屋さんなら
何となくわかる。

をの旧字体は
「越」のものだな。

なんか
下の句カルタから看板に興味が波及しそう。
旧字体の看板探そう。

つづく