Backlogを使い続けると部下の「自主性」が生まれた!
こんにちは!
キーワードマーケティング 九州佐賀支社のはしぐち(https://x.com/ha_na0522)です。
2016年入社し、2020年より九州佐賀支社のリーダーとして、業務のとりまとめを行っています。
このnoteは、Backlog World 2024 in YOKOHAMA の Adcent Calendar 12月6日(金)分の記事として執筆しています。
【宣伝】今年も「Backlog World」開催!!!
開催日:2024年12月14日(土)10:00〜18:00(受付開始:9:30〜)
場所:パシフィコ横浜ノース
お申し込み:https://backlogworld.doorkeeper.jp/events/176743
様々な職種・業種でのBacklogの活用法が学べますので、ご興味ある方はぜひご参加ください😊
はじめに
株式会社キーワードマーケティングはネット広告の運用代理店です。
運用業務をメインで行う東京本社と、運用業務で発生する様々な事務業務を対応する佐賀支社に分かれています。
業務フローは以下の画像の通りです。
東京本社で運用業務中に発生した業務を佐賀支社に依頼し、佐賀支社は希望納期までに業務を完了させて東京本社に納品しています。
日々多くの作業依頼が来るような環境に身を置いていると、依頼管理を中心に業務が回ります。
常に依頼を把握しておきたいと思う一方で、他の業務と並行しながら、業務を「誰に割り振ればよいか」などの意思決定にリソースを割いてしまっては、それを解決する間に「やるべきタスクがたまってしまい・・・」という悪循環が生まれてしまいます。
今回は、Backlogの導入によってメンバーの働き方の変化や職場環境が改善した実例を紹介します。
Backlog導入以前の業務管理
Backlog導入以前は電話やチャットで受けた依頼をGoogleスプレッドシートで1行1業務で一元管理、同時に複数のメンバーが依頼を見るために1つのGoogleスプレッドシートに集まっている状況でした。
それにより、指示の見逃し、業務の漏れ、納期遅れ等のミスが多発。
また、受けた依頼を佐賀側でGoogleスプレッドシートに記載する際に、電話での聞き取りミスや記載ミスも発生していました。
ミスの要因は次のようなことが考えられます。
様々な業務が1つのシートに混在
依頼のフォーマットが定まっていない
依頼の文字数が多いとシートの1行の幅が広くなってしまい見づらい
チャット上でやりとりが見返しにくい
電話でのやりとりを、記録に残していない(残すところが無い)
口頭のみのやり取りで、お互いの認識にズレ
今思えば、ヒューマンエラーが起きやすい環境だったと思います。
Backlog導入後の業務管理
2018年5月、このままでは今より業務の精度を上げられないと考え、業務管理の改善を目的にBacklogを導入しました。
Backlogを導入したことで、得られたメリットは以下の3つ。
業務管理の効率化
業務対応件数の増加
ミスの削減
大幅な業務改善、業務効率化を図ることができました。
1.業務管理の効率化
まず、東京からの依頼方法をGoogleフォームに一本化し、「どんな依頼」が「誰から」「いつ」来たのかが一目瞭然に。
これによって、以前起きていた指示の見逃し、業務の漏れ、納期遅れのようなヒューマンエラーも起きにくい状態を生み出すことに成功しました。
2.業務対応件数の増加
Googleスプレッドシートで管理していた頃と比較しても業務一つ一つの管理が圧倒的に楽になり、対応できる業務数が1日当たり4倍、1ヶ月あたりだと約13倍と激増しました。
3.ミスの削減
Backlog導入によって、これまで多発していたミスの発生要因を潰すことができたため、ミスの発生率が導入前の10%から2.5%へと大幅に低下しました。
ミス対策の一例
ミス発生率の低下に、特に効果があったのが依頼フォーマットの画一化です。
佐賀支社では、デザイン依頼やスクリプト依頼など、東京からの依頼をジャンルごとにGoogleフォームを作成し、Backlogのプロジェクトを分けて管理しています。
それにより、依頼から受注までの業務プロセスが円滑になりました。
業務が「見える化」したことで
業務改善、効率化を目的としてBacklogを導入しましたが、目的以上に良い結果を生み出しました。
1.評価基準の作成
月別の業務件数や作業内容が「見える化」したことで以下のような明確な評価基準を設定することが可能になりました。
月別の業務担当件数
担当した業務難易度
評価基準を作成したことで、メンバーは明確に自分が目指すべき目標を定量的に設定できます。
業務担当件数や業務の難易度が評価に直結しているので、メンバーの積極的な業務参加が増えました。
また、Googleスプレッドシートで管理していた頃は、この業務が誰の業務なのか分かりづらく、上司から割り振られるまで待つということがほとんどでした。
Backlog導入後は、担当が設定されていない業務が一目でわかるようになったので、自分の目標達成のために業務に参加してくれるメンバーも増えました。
2.属人化の防止
業務を進めていく上で「やり取りが残っていない」ことがミスの原因としてあったので、やりとりや進捗は必ずBacklogのコメントに残すルールを作りました。
過去のBacklogのコメントには、進め方や発生した問題点、どのような準備をしておくことが必要かといった、ノウハウが蓄積しています。
業務で行き詰まった際に、過去のBacklogで似たような依頼を探してコメントにあるノウハウを見返すことで問題解決につながることもあります。
また、新人や中途メンバーの勉強会や研修にも活用しています。
過去のBacklogは、ノウハウが蓄積しているので、この業務はこの人でなければ対応できない、といった業務の属人化の防止にも役立っています。
3.フォローしあえるチームの形成
やりとりや進捗がBacklogに残っているので、担当者が急に休みになった場合や手が回らなくなった場合でも、いつでも人に引き継げたり、フォローができたりする環境が整っています。
また、Backlogは「誰が」「いつ納期で」「何件」業務を抱えているか、簡単に見ることができます。
その中で手が足りない業務があればお互いに声掛けをしてフォローするようにしています。
フォローに入った業務は担当業務件数の一部としてカウントするようにしているので、メンバーは積極的に快くフォローに入ってくれています。
まとめ
今回はBacklogの導入で、ミスや依頼管理の時間が減っただけでなく、業務の「見える化」によって、メンバーの「自主性」が生まれた事例を紹介しました。
佐賀支社では、会社の成長とともに年々メンバーが増え続けています。組織が成長する中、旧態依然としたスプレッドシートでの業務管理ではやはり限界があります。
特に人為的なミスは、広告運用の事務業務にとって致命的です。
Backlogを導入したことで、佐賀支社では目に見えてミスが減り、業務効率が上がりました。
さらに、それだけではありません。
Backlogを使い続けることで、メンバーの「自主性」という「副産物」を生み出し、佐賀支社の強みとなりました。
このようにBacklogは当初の目的以上に思いがけない良い変化を会社にもたらしてくれています。今後もBacklogを活用してメンバーが挑戦しやすい環境を整えていきたいと思います。