見出し画像

悪いことは言わん。だからロゴはプロに頼めって話。

とある新規ビジネスのロゴデザインの相談に乗った話。


こんにちは、ブランディングプランナーの磯野と申します。

もうかれこれ20年間通い続け、「あんちゃん」と呼び合う仲にまでなった美容院に通っているんですが、先日新しく脱毛サロンをやりたいからロゴデザインを見てくれとパーマで頭がガチガチになってるところにPCを持ってこられました。

あんちゃん「磯野くん。。ちょっと5案作ったんだけど、デザイナーならではの意見聞かせて」
ん?・・・


とりあえずパワポはやめなさい。


そこにはパワポのスライドに単に文字を打ち、●に挟まれた英文をロゴと称したものが並んでました。。

タイポロゴですかね。。と伝え、なぜこのフォントなのか?どんなお店にしたいのか?ターゲットは?・・など質問しましたが、返ってくるのは「このフォントが好き」「老若男女が好きそうな店」といったあいまいな個人の感想。。

あんちゃんの年代物のWindowsのノートパソコンに入っている数少ないフォントの中で選択した、和文書体で組まれたアルファベットは、文字詰めが極めて難しいパワポで作られているので王将の炒飯の如く、文字間がパラパラ。。。れんげからこぼれ落ちるかと思いました。。

そして三行で組まれているアルファベットは行間が全く詰めておらず、文字たちからすると東京〜名古屋〜大阪間ぐらいの遠い距離感。行間の遠距離恋愛とでも言っておきましょうか。

そして何より「マークは難しくて作れないから」とまったく意味のない●でアルファベットをサンドイッチ。。一周回ってブラックホールを表現し「時空を超えた施術をする」という意味なのではと最初に深読みしてしまった私は職業病なのかと思います。。


熱い思いだけでは「私服で面接」と同じ。


とはいえわざわざ相談に乗って欲しいと言われたならと、あんちゃんに真剣にヒアリングし、熱い思いや今後の展望など語り合いました。ロゴについても、ヒアリングを元に色々提案させていただきました。あんちゃんがパワポでできる範囲でww

あんちゃんは、こうと決まったら曲げない性格で、私がロングヘアーから短くカットして欲しいと告げても「長い髪でパーマが絶対似合う!!」と聞かず、強行してしまうわがままな美容師。。

あんちゃんの熱い思いが詰まったロゴやネーミング、タグラインなどはそのままに「私はこれが好きです。頑張ってください」と背中を押し、「困ったらいつでも協力しますよ」と告げて店を後にしました。

ただ、ブランディングの観点から「らしさ」「差別化」「強み」から「魅力」を引き出し、デザインにするのは個人の一方方向ではなく多角的な視点が必要です。

独自性・視認性・記憶生・展開性・永続性・再現性すべての検証でロゴマークは成り立っています。

ファッションで例えると、個人の好みが単に「個性や強み」となるなら、市場という「面接」に来た時に果たして私服でOKか?という問題と同じだと思います。

そこで、自分をブランディングしプロモーション戦略も熟知した上で、面接というTPOに配慮した「自分らしいカジュアルな服装」という観点であればむしろブランディングは成功と言えるでしょう。リクルートスーツに身をつつんだ大量生産のような新卒生の無個性を表現という戦略で勝つことはできそうです。


時間と労力はサービス設計に使って欲しい。


スタートアップや新規事業がスモールスタートで事業を進めるといったやり方は否定しません。むしろ事業を大きくコケないためには大いに賛成です。しかし、オーナー自身がロゴを考え、デザインし看板やサイトへ展開するためにはかなりの知識と時間と労力が奪われます。

ここであんちゃんが、あんちゃんしかできないこととはなんでしょうか?それは事業の設計です。あんちゃんの美容師の腕は講師が務まるくらいに見事で、私も20年間一度も美容院を変えたことはありません。。コストをかけたくないために専門外のことに必死になるより、デザイナーを利用し、これからの自分のサービス運営をしっかり設計して欲しいと思います。


ココナラでブランディングプランニングを元にしたロゴマーク制作を行なっております。


ブランディングを元にデザイン業務をやらせていただいています。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?