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49課-1「 尊敬」 導入・練習イラスト

私が尊敬語を使う相手は誰だろうと思ったとき、思いつくのはやはり上司です。その次は同僚で、その次は義母です。子どもの学校の先生とか恩師とかはもちろんですが、めったに合わない人ではなく、よく会話をする人で考えた場合、近所の人もそうです。つまり、尊敬語は尊敬している相手というよりも丁寧に敬意をもって応対したい人です。尊敬語は相手を上げる、謙譲語は自分を下げるというのを一生懸命説明するよりも、初級の間は「相手がすることは尊敬語」「自分がすることは謙譲語」でいいんじゃないかと思っています。01ではまず練習B‐1に合わせて作りました。尊敬語の中でも一番カジュアルで丁寧語の範疇に入るかもしれません。

A:あの、すみません。今、部長は・・・
B:あ、部長はもう帰られましたよ。(練習B-1例)

A:え、そうなんですか。どうしよう、この資料・・・
B:あ、部長はもう資料を読まれましたよ。(練習B‐1(1))

A:ああ、よかった。じゃあ、また、来週来ます。
B:え、来週、部長はインドへ出張されますよ。(練習B-1(3)改)

A:そうなんですか。じゃ、明日は?(or明日は何時に来られますか)
B:部長は8時ごろこの部屋へ来られます。(練習B-1(4)改)
A:わかりました。じゃ、明日の朝来ます。

尊敬動詞は受身動詞と同じ形ですから、気軽に使えることがわかれば、受け入れやすいのではないかと思います。もし、「敬語なんて使わない」と考えている方は、年長者へのご自分の発話を振り返ってみてください。案外使っていると思いますよ。

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