反抗期が無かった理由。
私には3つ年上の姉がいる。
姉は父にそっくりで
自己中で自我が強い。とにかく強い。
そんな2人はもちろん衝突をよくしていた。
一番酷かったのは私が中学生、姉が高校生の頃。
姉はいわゆるヤンキーの多い
私立の高校に行っていて、
髪を金髪に染め、年の離れた彼氏の家へ入り浸り、学校へ行かない事もしばしば。
夜、ド田舎に
ブォンブォンとバイクや車の音が響き渡り
我が家の近くに来て、姉を乗せてどこかへ行く。
その時、父と姉の喧嘩の声、
母の止める声が家中に響き渡る。
私は10個下の、当時まだ幼稚園児だった弟を
ギュッと抱きしめ、部屋の机の片隅にうずくまる。
ドタドタドタ!!と父が姉を追いかけて、
壁やドアが物凄い音を立てる。
怒りで殴り、壁に穴があいたりもした。
私はただただ、弟を抱きしめて
早く物事が収まるのを
目と耳を塞ぐように小さくなっていた。
中学はそんな毎日だった。
自分は
父や母を困らせたくない、
悲しませたくない、
姉のようにはならない、
そう思わざるを得ない毎日だった。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?