宮本直治

病院薬剤師だった2007年の胃がん体験で一念発起し、僧籍取得。がん患者グループゆずりは…

宮本直治

病院薬剤師だった2007年の胃がん体験で一念発起し、僧籍取得。がん患者グループゆずりは代表をしつつ、「限られた時間にいかに心豊かに生きるのか」を考える文化作りを目指し、医療と暮らしを考える会を設立。リアル&ズーム併用でのイベントにより、和らかく生きる道を見つけるサポートを行う。

最近の記事

がん4年後の僧籍取得から続く、僕の道②

5.緩和ケア病棟で見えたもの翌年に教師資格を取りました。教育するための資格というよりも、敢えて言うとお葬式を丁寧に上げられる、つまり住職になるのに必要な資格です。将来住職になる目標は持っていなかったのですが、「とりあえず教師まで」と思っていた道が<次の橋>へと繋がりました。 翌年、西本願寺が持っている緩和ケア病棟(あそかビハーラ病院)で、宗教家としてがん患者さんに接する僧侶(ビハーラ僧)の第一期研修生募集が行われ、受験資格に教師取得が必要だったのです。 春に受けた研修生試

    • がん4年後の僧籍取得から続く、僕の道①

      1.5年生存率2007年の胃がん手術で転移が見つかり、StageⅢ・5年生存率60%という診断を受けた私。ご存知の方もいらっしゃると思いますが、ガンの生存率60%というのは低い数字ではありません。 でも告知を受けた知人に対して「〇〇さんだから、きっと大丈夫だよ」と言ってしまった経験や、「60%もあるから、心配ないよ」という言葉を将来他人に対して使ってしまう可能性はありませんか? 励ましてあげたいとか、取り越し苦労はしないで欲しいという優しい気持ちはわかるのですが・・・告知

      • 「こころ豊かに生きる」へと続いた道

        1.はじめまして61歳男性です。目の前に続く道を歩いていたら、身体から湧きあがる言葉と出会いました・・・・それが<こころ豊かに生きる>です。 20年間師事していた故野田風雪先生(仏教談話会主宰・浄土真宗僧侶)の言葉をセンターラインとしてきた私。がんになって入会した患者会の代表となり10年、病院薬剤師退職後に新団体を設立して二年が経った今、noteを始めることにしました。 がんのお陰で僧籍を取り、西本願寺が設立した緩和ケア病棟を僧侶として歩いた経験は、それまでなかった世界観

      がん4年後の僧籍取得から続く、僕の道②