私よりも頭が良くて賢いのに選択権が少なかったインドネシア人のお友達

みなさん こんにちは
この記事を開いてくれてありがとうございます。

今日は私がシンガポールに住んでいた時のインドネシア人のシェアメイトの
事を書こうと思います。彼以外の方でも思いますが、日本人は色んな選択が
できて、なんて恵まれた環境の国なんだと思うことが良くありました。


私よりも頭が良くて賢いのに選択権が少なかった

私はシンガポールに住んでいた時、とても頭が良くて賢くて、
お話もとっても上手で優しいインドネシア人男性のアグさん(仮名)
というシェアメイトがいました。
お話するといつも楽しい、冗談がとても上手で人を笑顔にさせてくれる
方でした。


奥様とまだ小さなお子様2人(たしか2人とも女の子だったきがします。)
はインドネシアに住んでいて、アグさんは経済が発展している
シンガポールに仕事に来ていました。
理由はもちろん、インドネシアよりシンガポールの方が経済が
安定して、良いお給料をもらえるから。
家族の為、大切な子供の為シンガポールで働いています。

私が出会った時でもすでにシンガポールで働きだして何年も
経っていたはずです。


当時のシンガポールは地下鉄の沿線をどんどん増やしていく
真っ只中でしたので、地下鉄の電気関係のお仕事をしていました。
インドネシアに帰るのは1年に1度もなかったんではないかと思います。


私は仕事がシフト制でしたし、アグさんは朝早くから夜遅い時間までお仕事の方だったので1週間に1,2回ほど顔を合わせるくらいでしたがリビングルームで一緒になると、テレビを見ながらゴロゴロしてお話をしたり。


アグさんは子供の頃から電気系?というのでしょうか?機械とかの中身が
気になる子供だったらしく、家にあるおもちゃとか、時計とか、電池や電気で動くものを一度全部分解してバラバラにして中を見て、また組み立て遊んでいたそうです。

とにかく何でも分解するので、ご両親にはいつも怒られていたそうです。

私にセイコーの時計の技術の凄さとかを教えてくれたのもアグさん
だったと思います。アグさんは日本の技術の素晴らしさを
沢山話してくれました。

きっとアグさんが今まで出会ってきた日本人の方たちも、良い方々
だったんでしょう。日本人と日本の技術との両方を好きでいてくれているのがわかりました。 そして時々、はっきりと言葉には出しませんでしたが、
日本の環境が羨ましいという事も、会話から感じ取れました。


そんな彼が、ある時少し寂しそうに
自分の家族の為にシンガポールに来て何年も働いているけれど、
本当はインドネシアで家族と一緒に暮らしたいんだよね、
子供が日々大きくなっていくのを見たいんだよね。
と言っていました。

私はなんだかとても、やりきれない気持ちがこみ上げてきました。

日々の生活はとても質素で無駄遣いをせず、食費も抑えて、
謙虚に暮らすアグさん。

携帯で日々、お子さんの写真や動画をみてほほ笑むアグさん。

バハサ(インドネシア語)、中国語、英語を流暢に話すトライリンガル。
3ヶ国語を普通に話せるだけでも、貴重な人材だと思います。

もしアグさんが日本で生まれていたら、謙虚で努力家な方なので
自分の行きたい大学に入ったり、受けたい試験を受けたり、
もっと色々分解したり組み立てたり(笑)、色々とやっていたかも
知れません。

大切な奥様やお子さんと一緒に暮らすことができたかも知れません。

私は機械系の事は得意ではないのですが、
いつも楽しそうに物の技術の凄さを話してくれるアグさんが、
もし日本で育っていたら、
アグさんがもっと勉強したかったこと、分解してみたかったもの、
働いてみたかった所にチャレンジするチャンスがあったんだろうなと
思っています。

***ジェトロが出している2020年4月15日の記事です。
アグさんは海外進出の日系企業で働いていたわけではないので、このデータには該当しませんが、東南アジアの日系製造業の賃金水準が国ごとに
出ているので一つの参考としてのせました。


何が幸せかはわからない

私は勝手に、私の目線で当時(10年ほど前の事)を書いているのですが、
アグさんに幸せかどうか、直接は聞いていないので、
本当はどう思っていたのかはわからないです。

もしアグさんが日本人として生まれたら、幸せだったのかも
わからないですし、もしかするとシンガポールで働けて良い経験に
なって良かったと思っているかもしれません。

アグさんはお金の為にシンガポールに働きに来ていましたが、
インドネシアでも貧困というわけではなく、きちんと教育を受けて
一定水準の暮らしをしていたと思います。
それも幸せな事だと思います。

アグさんに聞いていみないと、本当の気持ちはわかりませんが、
少なくとも、日本人の場合は家族を経済的に支える為に
他の国に働きに行く、という事はないですし(駐在の方も海外に働きに行きますが、本社が日本にあるのでまた違いますね。)


夢や希望が湧いてきた時にその方向へ向かって努力できるのも
日本の素晴らしい環境だと思っています。

まとまっていないのですが(笑)
私たち日本人は当たり前すぎて忘れてしまっているのですが、
自分たちは好きな事を選べる環境で生活していて、


何かやりたい事、小さなことでも大きなことでもできた時に
行動できる、実行できる素晴らしい環境に生まれてきていることを
忘れてはいけないなと、シンガポールにいた時に
何度も痛感させられました。

もちろん日本にいても人によって、そうではない環境にいらっしゃる方も
いるかとは思いますので一概には言えませんが。

シンガポールに住んでいた時の事を思い出して
今日は書いてみました。

ここまで長いのに読んで頂いて、ありがとうございました。

Have a nice day.

Love,

Nao


なおさんとして思うことを書いたり、写真を乗せたりしています。サポートがあるととっても嬉しくて、続ける元気が出てきます。