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自分の事じゃないけれど、小躍りする程嬉しかった出来事。

それは突然のお知らせだった。
私の出勤を待ち構えていたかのように、いきなり現場監督に声をかけられた。

「K君、昨日元請さんの担当者とお施主様のメンテナンスに行ってもらった件なんだけど…。」 

世知辛い世の中のせいなのか、最近何かとちょくちょくいろいろな事が勃発する。
一瞬で心が、精神が、マモリにはいる。
え?良きこと?じゃない事?

…どっちも受けとめるよぉぉぉぉ!(泣

「K君を元請さんが引き抜きたいって言われた。」

「え?…。えー!!!」

現場監督の前は、飲食店で働いていたK君は人当たりが柔らかい。
経験値なのかそもそもそんな人なのかはわからないけれど、角がない。
一昨年、結婚してから更に優しくなっていた。

技術的にはバリバリ仕事をするタイプではない。
でも、お客様対応は丁寧で初対面でも気持ちがほぐれる話し方をする人だ。
技術は教わってできるかもしれないけれど、コミュニケーションは数式のように簡単ではない。

なのに、会社の評価は高くない。
個人的には残念だと思っていた。

それが!!!
見てくれている人はいたのだ!!!

彼の対応が元請さんの心を動かしたことは確かだ。
もちろん、メンテナンスだから作業も見ている。
全てをみて「引き抜きたい」とおっしゃったと思う。

私に話してくれた現場監督は彼が唯一慕っていた上司だ。
引き抜きたい話がどうのこうのではなく、彼を認めてくれた人がいたと言う事実。
きっと、私以上に嬉しかったに違いない。

これからどうするかは彼の人生。
元請さんは大手の会社だ。
あとは彼が考えればいい事だし、どちらを選んでも最高の選択だと思う。

ふふんふん♪
朝の掃除をしながら鼻歌がでてしまう。
ニヤニヤしながら机を拭いている。
今日はいつもよりピカピカになりそうだ。

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