サトラレ
昔、見てた好きなドラマです。
自分の考えていることが全て周囲にバレてしまう症状でその架空の病名です。
サトラレ本人にサトラレないように、サトラレを保護する組織に守られながら日常生活をするのですがそこで毎回何かが起こる話です。(ふんわり)
私も一度だけ、薄らですがサトラレ状態になった事があります。
高校時代、バス通学でした。
その日はテスト期間中でとても混んでいました。なんとか友達と横並びで吊革を確保。
でも、混みすぎて話せる状況ではありませんでした。
バスが走り出した時、窓の外には乗り切れなかった生徒であふれていたのですが、その中に憧れの先輩を発見したのです。
友達の誰とも絶対被る事なく、でも私の中では最高にかっこいい先輩でした。
今日もかっこいいなぁ、バスに乗れなくてもなんて爽やかでかっこいいんだ、そういえば彼女さんも大切にしてるってウワサを聞いたけど、それもまた一途でかっこいいなぁ!(かっこいい教)
と、どうでもいい事を考えていたら、隣の吊革の友達が私にいいました。
「そうなんだよ、彼女さんの事大切にしてるんだよ!いいよねー!」
「ねー!いいよねー!……てゆーか、私何も喋ってないんだけど。ん?ドユコト?」
友達は私から話してきたんだよと。いやいや私は心の中で勝手に思っていただけだよ。だから私の心の中との会話になったから驚いたのよ。えーなんか不思議だねぇ。うん、不思議だね。
バスが終点の停留所についた時には、この話題はすでに終わっていました。
彼女はたまたまその時に私のその気持ちと周波数が合ったので、私の心を聞き取れてしまいうっかり返事をしただけなのか、それとも、彼女は実は人の心を読める事が出来るすごい能力の持ち主で、バスの中があまりにも暇だったので私の心を見てうっかり返事をしてしまったのか。
どちらにしろキャッチされた内容は、国を揺るがすような事でもなく、親に怒られるような事でもなく、誰にも迷惑がかからない、なんでもない事でしたが、私にとっては後にも先にもたった一度の不思議な出来事でした。
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