何のための共通テストなのか
受験生の母です。
そして、現役教員です。
今年の共通テストに、物申したい!!
「このテストは、何のためのテストなのですか?」
「何を測るためのテストなのですか?」
今年は、オミクロン株が全国的に驚異的なスピードで広がっています。
共通テスト直前になって、
「感染したら共通テスト無しで、2次試験のみで合格できる」という話が降って
湧いてきて、うちの受験生は、動揺しました。
「それなら、共通テスト、受けない方が有利なんじゃないの?」
受験会場の下見もできず、
雪の中、1日目が終わり。
そして、16日の夜中。
けたたましく緊急速報でたたき起こされ、ただでさえも眠れなかった彼女に、
追い打ちをかけました。
夜のニュースでも、こんなことになるなんて言ってなかったよ。
「眠れない。。。。」
彼女が小さかった頃のようにお腹をさすり、ホットミルクを飲ませ
ようやくねむりについたのは、午前3時をまわったころでした。
もしかしたら、避難を余儀なくされたり、家族が被災した受験生もいたのではないでしょうか。
ようやく仮眠を取り、向かった2日目。
見送る時には、気丈に振る舞ってはいましたが、
あの数学ⅠA, 数学ⅡBの問題。
今までに、何回も模試を受験して、がんばってきた3年間を、一瞬で否定されるような難易度の問題に、絶望感にさいなまれながら、泣きながら解いた。
泣きながら、歯を食いしばって、あの不条理な時間設定で、難問に喰いさがったけれど、目標点数には遠く及ばなかった。
続く理科の2教科は、想定内だったにしろ、とにかく、
「私は、何を試されているのだろう?」という疑問が拭えなかった。
そういって、がっくりと肩を落として帰ってきたのです。
今朝、娘の目は、真っ赤に泣きはらした目をしていました。
「もう、だめかもしれない・・・・」
1次試験で、こんなにも受験生にダメージを与える共通テストって何なんですか。
平均的な能力の子が、平均半分くらい得点できるくらいのテストが、センター試験の本来の目標だったはず。
公立の平均的な進学校の受験生は、きっと歯が立たなかったと思います。
だったら、いっそのこと、各大学の2次試験だけで合否を決めたらいい。
だって、今年の共通テストは、各大学の2次試験レベルだったと思うからです。
コロナやインフルエンザ感染に怯え、災害が多い1月に、あえて受験生に負荷をかけるような共通テストは必要なのでしょうか。
「読解力や思考力を測る」と言うけれど、現場ではGIGAスクールが推進され、
実際には「読めない、書けない」子ども達がどんどん増えています。
教える側の私たちは、どちらを目指せば良いのでしょうか。
国語力が落ちているからといって、いろいろな教科で国語のような問題を出題する必要はあるのでしょうか。
「基礎的な学力」の定義がゆらぎかねない 今年の共通テスト。
どうか、受験生のこれまでの努力を無にするようなことはしないでください。
天災に見舞われるのも、運 というのも、酷です。
突然の襲撃に遭われた受験生のことを思うと、本当にいたたまれません。
どうか、どうか、
全ての受験生が 報われる、救われる結果になりますように。
そして、「学校」や「教育」に関わるおとなたちが、
しっかり今回の共通テストの意義を考え、よりよい方向へ向かえるように
検証しなければならないと思います。
本当に必要な学力とは何か。
大学入試のあり方自体が、問われていると思うのです。
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