連続増配記録日本一!しかし業績不振の「花王」の投資タイミングは?
『投資をもっと楽しく身近に』をコンセプトに、投資未経験の方にも参考になるような企業紹介をしていくコーナーです。
今回取り上げる銘柄は証券コード【4452】花王です。
生活必需品を数多く手がける家庭用品の総合企業。「カネボウ化粧品」を傘下に持ち化粧品事業も展開しています。
そこで今回は【4452】花王の事業内容や現在の指標面、狙うとしたらどのタイミングか?、といった私個人の見解を交えながらお届けしてまいります。
ご自身の投資判断の参考に、是非最後までお付き合いください。
それでは本題に参ります。
目次
事業内容&業績
事業内容
業績
株価&各指標面
株主優待
投資戦略
まとめ
事業内容&業績
事業内容
花王は大きく2つの事業を展開しており、生活者向けの製品を扱うコンシューマープロダクツ事業と、産業界のニーズにきめ細かく対応した製品を扱うケミカル事業となっています。
そのコンシューマープロダクツ事業は以下の4つのように、さらに細分化されます。
ハイジーン&リビングケア事業
アタックやハミング・ワイドハイターなど、多くのリーディングブランドを持つファブリックケア&ホームケア製品が代表的な商品です。衣類や住まいの清潔を保ち、家事負担を軽減する商品・サービスを提供しています。
ヘルス&ビューティケア事業
無理なく続けられる日々の衛生習慣・行動や心身のお手入れを通じて、すこやかな暮らしに貢献しています。
ライフケア事業
無理なく続けられるセルフキュア・セルフケアの実現を推進しています。特定保健用食品・機能性表示食品シリーズヘルシアやリファインが代表的なブランドです。
化粧品事業
アルブラン化粧品やエスト、「カネボウ」など多様で個性豊かなブランド群を擁し、花王グループとして「希望」と「Kirei」を提供しています。
業績
業績としては、売り上げは基本的に年々右肩上がり。2年前に過去最高売り上げを達成しています。
ただし利益の面では苦戦を強いられています。円安による原材料コストの増加や成長投資への集中投資を行ったため、2023年期は大幅に減益となっています。
それ以前(コロナショック時)から、じわじわ利益の減少が続いているため、株価にもそのマイナス材料が反映されています。(後述します。)
対して四半期決算は好調で、今のところ前年同月比プラスで推移しています。
有利子負債倍率(利息のつく借金をどれくらい持っているのか?)0.25倍。
自己資本比率は57.1%となっています。
2024年期の販管費(販売費及び一般管理費)は、約5.600
億円。月ベースで換算すると約466億円の固定費がかかっています。
直近の第2四半期決算時点で、1年以内に返済しなければいけない負債(買掛金や未払金、借入金など)は約4,640億円あり、同じく第2四半期時点で現預金を約3,040億円持っています。
仮に売り上げが0になる事態に陥った場合、固定費のみの支払いだけに限定すれば約6ヶ月持つ計算です。
業種によって違いはありますが、大体固定費の3〜6ヶ月分現金を持っていれば優良企業と判断されます。
なので手元のキャッシュには十分余裕がある企業です。
株価&各指標面
株価は記事作成時点で6,910円。
コロナショック時の9,251円を高値にじわじわと株価が下落し続けています。
先ほども触れましたが、業績の悪化が懸念材料として株価に反映されています。
しかし昨年から持ち直しの動きが見られ、株価は回復傾向にあります。
PERは30.9倍、PBRは3.04倍と、結構割高な位置にいます。
配当利回りは2.20%。
1991年3月期に増配を開始して以来、実に34年連続で増配を続けており、この34年の間に年間配当額は21.1倍に成長しています。
しかし大幅な減益があった昨年期は、配当性向150%超えと増配の持続性にやや疑問点が残る状態となっています。
株主優待
花王には株主優待制度はありません。
「配当金や自社株買いにて株主還元をしていく」という会社の方針が感じられます。
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