マガジンのカバー画像

Garçon ギャルソン !! 〜

10
研修で入った海辺のレストランで起きたギャルソンとの珍事シリーズ
運営しているクリエイター

#新人と教育係

Garçon ギャルソン !! 〜part1・アニキ〜

これは某外食企業の企画室に中途入社した私が 現場を知るため3ヶ月間、 レストランのホール勤務を命じられ、 そこで体験した胸キュン珍事の記録です。 フランス料理の世界には、 『ギャルソン=Garçon』や 『ソムリエ=Sommelier』という 接客のプロフェッショナルがいます。 ギャルソンはお客様のすべてを担当。 ソムリエはその中でワインを担当。 ホールの責任者は『メートル=Mètre』 私も一応は黒服(女性用ベストとパンツ)で、 フランス料理のフロアーに立ちまして。

Garçon ギャルソン!! 〜その2・ヒメ様〜

本社から研修で入った私が見た ギャルソンとの珍事を 愛をこめてつづる第2弾。 その1をお読みでなければ、まずそちらをお読み頂く方がよろしいかと思います。 そのレストランの作りは 1階が フロント、BAR&ブラッスリー 2階は 予約制レストラン 3階は パーティー用バンケットルーム。 サービスするギャルソンたち・・・ いつだって、プロはステキです。 その邪魔にならぬよう 研修初日の私は、 あっちによけ、こっちによける。 フロアーは、にぎわってまいりました♫ 担当テーブルが

Garçon ギャルソン!! 〜その3・まかない〜

レストランに研修で入った私が見た ギャルソンとの珍事第3弾。今回は賄いの話。 私がいたフランス料理レストランでは 自分たちの食事をマンジェと言いました。 (過去の話は、こちらでどうぞ) レストランの開店は12 時。 フロントやお掃除係は9時入り キッチンも9時入り ギャルソンは10時に店に入ります。 そして11時、マンジェと言う ミーティングを兼ねた遅い朝食を取ります。 キッチンで若い料理人が用意しますが、 シェフもいますから、余り材料で 工夫したモノが出されます。 サ

Garçon ギャルソン !! 〜最終章・贈り物 part2

レストランを支える人間達の サンタクロースはどこにいるんだろう。 ギャルソンたちの優しい心根にふれ ふと、そう思った夜の話です。 フランス料理では接客のプロを ギャルソン=Garçonといい、 そのトップはメートル=Mètreと呼びます。 平成のある年、某外食企業企画室に 中途入社した私が 3ヶ月間レストラン研修を命じられた仕上げは クリスマスディナーでした。 その前半の話はこちら。 クリスマスディナー最終日。 ラストのお客様が午後7時半にスタートし フロントのクローク