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これから立ち退きになる熟年夫婦の話。#3
前回書いたような経緯で立ち退きになるのですが、他のマガジンでも書いていたようにわたしは園芸療法というものをやっていて、そのための庭が欲しい、というのが長年の夢ではありました。
今回、立ち退くことで新しく家を建てる予定。
園芸療法の庭を手に入れるとしたらこれが人生最後のチャンス!
そんな気持ちもあります。
ところが、です。
立ち退きってそんなに補償されるものではないんです。
立ち退きの補償ってどんなもん?
1、2回目に書いたように補償されるのはおもに土地だけ。
上モノである建物は0円、そして家を手放すことになる住人たちの感情に対する補償も0円。
何年住んでいようとどんなに思い出がつまった家、土地だろうと立ち退くときにはその家を自分たちの手で壊して更地にしないといけないんです。
そのことはいまだに納得はしていません。
わたしはまだ住んで数年だけどこの家に何十年も暮らしてきた夫やその家族にしてみると断腸の思いなんじゃないかと。
いくら老朽化した家とはいえ住み慣れた家。
できればずっと住み続けたい。
夫はいまもそう思っていると思います。
でもそういった気持ちはお金じゃないんですよね。
けれども公共事業というものは容赦なく。
そしていつか立ち退かなければならないとしたらわたしたちがまだ考えられる、動ける間に立ち退かないといけない。
70、80歳になっても動けるひとは動けるだろうけれどむずかしくなることもある。
そんな補償も誰もしてくれません。
だからわたしは動いてしまったわけです。
夫はできるだけ長くこの家に住みたいひと。
できれば立ち退きしたくないのはよくわかる。
だけど立ち退きの話がなくならない限り、いつかはどこかに住み替えなければならない。。
躊躇しましたがそろそろ考えないといけない50代60代のわたしたち。
そうやって住み慣れた家を離れるイヤな事実もあるけれど新しく家を建てるという楽しみもいまのうちなら味わえる。
そして、わたしが望む園芸療法の庭づくりもかなえられるかもしれない。
そんなこともあり、立ち退きの話が動き出したところです。
ただし、契約となるのは来年度。
2022年4月以降。4月なのかどうかもわからない。
予算の都合ってやつなんでいしょうね。
ほうら。
こんなふうに公共事業ってすぐには動かないんですよね。
わたしたち歳取っていくからそろそろ。。なんてゆっくり考えていてもことはそうたやすくはこばないんですよね。
来年に向けてゆっくり考えられるというものの、わたしにはもう一つ、移住を急ぐ理由があります。
それは次回に。
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