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シリコンバレーの、イケてるスタートアップが集まる最大級テックカンファレンス「TechCrunch Disrupt」に行ってきた話

湯川です。1年以上空いての更新なのと、初めての方も多いと思うので、改めて自己紹介と近況報告を置いておきます。

自分は東京大学工学部在籍中の2021年8月から、サンフランシスコ(最近はニューヨークに引っ越しました)に来ています。
東大の授業をリモートで受けながら、サンフランシスコの大学(SFSU)の修了証コースにも同時に通い、2022年3月と6月に、それぞれの大学を終えました。
大学が終わってからは、学生でもアメリカで合法的に働けるOPTという期間になりまして、なんやかんやあって現在の会社をアメリカで起業、初回の資金調達も無事終えて、今に至ります(今やってる会社については、もう少し落ち着いてから発信します)。

今回は、サンフランシスコで最近開催された、シリコンバレー最大級のテックカンファレンス「TechCrunch Disrupt」に参加した様子を、Noteとして書いてみました。
また、現地で実際にインタビューして得た情報等をもとに、出展AIスタートアップ105社についてまとめたレポートの販売も開始したので、そちらもご確認いただけると嬉しいです(詳細後述)。

販売中のAIレポート

TechCrunch Disruptとは

TechCrunchというアメリカの超大手テック/スタートアップメディアが主催するカンファレンスで、9月19日から21日の3日間にわたって、サンフランシスコ市内で開催されました。

公式ニュースより抜粋

TechCrunch Disruptはスピーカー(Google CloudやGithub、AnthropicのCEOから、NBAスーパースターのShaqまで)も豪華ですが、なんといっても目玉は「Startup Battlefield」と呼ばれる、スタートアップのコンペティションです。
過去にはYammerやDropboxなどの、超有名スタートアップも参加したコンペティションで、世界中から選ばれたスタートアップ200社(選考通過率約7%)が、イベント会場でのブース出展を行いました。

日本では意外と知名度が低い本イベントですが、シリコンバレーの業界関係者からの注目度はとても高く、イベント初日は、建物の外に溢れるほど長蛇の列ができていました。

会場に入るまでに1時間待たされた、イベント初日の列

アメリカにはいくつか大きなカンファレンスがありますが、TechCrunch Disruptは、初期ステージのスタートアップに最も特化したイベントだと思います。
個人的に、AIのような変化の早い領域において、素早く試せるスタートアップの持つ知見は非常に価値があると思っているので、その中でも厳選された200社と実際に話すことができ、とても勉強になりました。

スタートアップが出展していた会場の様子

出展AIスタートアップの全体像

当たり前ですが、今年はAI系の会社がかなり多く、Startup Battlefield出展200社のうち、半数以上の105社がAI系スタートアップでした。

業界のカテゴリで分けると以下のようになり、ヘルスケア、エンタープライズ、開発者ツールなどが目立つ一方で、AIとの相性が良いと言われている、法律や教育業界のスタートアップも、いくつか確認することができました。

参加AIスタートアップの業界分け

資金調達状況については下図の通り、半数近くが既に$1M以上の資金調達を終えていました。
アーリーステージのスタートアップに特化したイベントですが、世界中から厳選されたスタートアップが集まっているだけあって、創業からまだ年数が経っていない企業でも、多額の資金調達を達成していることに驚きました。

資金調達状況

AIの使われ方(例: 異常検知、音声書き起こし、社内情報検索等)についても、105社を分類してまとめていますが、こちらは後述のレポート内でご確認ください!

また、Startup Battlefieldの上位20社に残ったAI関連スタートアップは以下の8社で、そのうちBiotics AIが見事優勝、$100K(約1,500万円)の賞金を獲得しました。

  • Narval: AIを用いた、合成抗体ミメティック(抗体同様抗原に結合することができるが、抗体とは構造的に関連しない有機化合物)の設計。

  • 👑 BioticsAI: 出生前の超音波から、胎児の異常を検知。

  • Avalo: 持続可能で気候変動に強い食システムを作るべく、機械学習を用いた作物の品種改良。

  • Nolej: AIによって生成される手軽な教育コンテンツと、Nolejの抱える教師のネットワークを通じて、さまざまな学習目標に合わせた個別の学習プランを作成。

  • Magnestar: さまざまな物質が飛び交う宇宙空間において、地球との間のコミュニケーションを監視し、外部からの干渉を予測するプラットフォームを提供。

  • Allie Systems: 新興市場における重工業と製造業の、AIによる予測保守や資産管理をサポート。

  • Mainstack: 事業主やクリエイターが、世界中の支払いオプションを利用して、作品を簡単に販売するための、ノーコードツールやAPIを提供。

  • AppFactor: レガシーなインフラシステムから、アプリケーションの再構築やアーキテクチャの再設計を行うための、プラットフォームを提供。

優勝したBioticsAI。TechCrunchのニュースから抜粋

最後に

【超重要】
今回ただイベントに足を運ぶだけでなく、実際に出展企業にインタビューを行い、そこで得た情報をもとに、AIスタートアップレポートを作成いたしました。
企業の新規事業に関わる方、投資家の方、販売代理店の方にとっては、かなり価値のある内容だと思います。

出展AIスタートアップ105社全てをカバーした、合計150ページ以上にも及ぶ超大作で、内訳は以下の通りです。

  • イベント概要(TechCrunch Disruptとは?、参加AIスタートアップの全体像)

  • メイン企業ピックアップ 20社 × 各3ページ(会社情報、事業概要、トラクション、今後の展望、編集者コメント)

  • その他AIスタートアップの紹介 85社 × 各1ページ(会社情報、事業概要)

  • 総括(今後のトレンド予測)

メイン企業のサンプルはこんな感じです。

既に複数社が購入を決めてくださいましたが、10月いっぱいはレポート作成にあたり、11から本格的に販売を行う予定です。レポートの購入に少しでもご興味持っていただけた方は、Typeformに記入、もしくは以下メールアドレスにご連絡ください。

メールアドレス: nao@neurotechjp.com

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